半田陸が「半分」だけのプレーに悔しさを隠さなかった。ドバイカップU-23に臨んでいるU-21日本代表は、3月24日のU-23クロアチア代表戦で1-0の勝利を収めた。しかし半田はハーフタイムで交代。その分を続く26日のU-23カタール戦にぶつけていく。

上写真=半田陸は「1戦目よりもいいコンディションで臨める」と好調をアピールする(写真◎スクリーンショット)

「もっと立ち位置を工夫しなければいけなかった」

 年代別代表の常連の半田陸にとって、ドバイカップU-23の初戦となったU-23クロアチア代表との一戦は有意義なレッスンになった。

「決めるべきところで決めないと、自分たちで難しい試合を作ってしまうと思いますし、これから予選でもそういう試合は絶対にくると思うので、勝ちきれたことは大事なことだったと思います」

 キックオフ直後からチャンスを数多く作りながら、どうしてもゴールを割ることができなかった。ポストやバーに嫌われたり、相手GKのファインセーブに阻まれて、無得点のまま試合が進んだ。81分にようやく荒木遼太郎のパスに小田裕太郎が反応して押し込み、交代選手が決勝ゴールを奪ってみせた。

 しかしその瞬間、半田はピッチにはいなかった。ハーフタイムに交代を命じられていた。

「僕自身のプレーに関しては全然良くなかったですし、もっともっとやらなければいけないシーンが多かったけれど、90分やれる体の準備はしていました」

 コンディションは良かったから、交代は悔やしかった。

 序盤から攻め込む展開では、最終ラインの選手としてカウンターへのリスク管理が大きな仕事になってくる。

「カウンターの対応ではそんなに相手に大きなチャンスを与えなかったことは、ボールを持って攻めている中でいい集中力で対応できたと思います」

 右サイドバックとしては、右サイドハーフの甲田英將との縦関係で崩す狙いがあった。だが、ほとんど練習できていない中ではそれも難しかった。

「ヒデの特徴をあまり生かしてあげられなかったので、もっと立ち位置を工夫しなければいけなかったですし、僕一人で解決できる問題でもないので、周りともっともっとコミュニケーションを取りながら、ヒデの特徴をみんなで100パーセント出してあげられればと思いました」

 甲田がプレーする場所に応じて、自らが最適なポジションを取ることが必要だという認識だが、そこは所属するモンテディオ山形でピーター・クラモフスキー監督に仕込まれている部分でもある。

「相手との距離もそうですし、味方との距離感を(意識するように)といつも言われているので、僕はセンターバックやボランチとの距離感を大事にしています」

 U-23クロアチア戦で言えば馬場晴也、藤田譲瑠チマとの関係性。前半だけしかともに戦えなかったから、その物足りなさは、26日のU-23カタールとの一戦にぶつけていく。

「特徴を存分に出したいですし、厳しい環境でも自分は戦えるんだぞということを証明したいと思います」

 U-17日本代表ではキャプテンを務めた男が、意地を見せる戦いになりそうだ。


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