12月25日のインカレ(全日本大学サッカー選手権)決勝は、激しい点の取り合いとなった。初優勝を狙った阪南大が二度にわたって先行したものの、そのたびに追い付いた駒澤大が、最後は逆転して14大会ぶりの優勝を飾った。

上写真=駒澤大(赤)と阪南大が激闘を繰り広げたインカレ決勝(写真◎藤田望)

「かなり胃の痛い試合」

 昨年は新型コロナウイルスの影響で開催されず、2年ぶりに行なわれたインカレ。NACK5スタジアム大宮(埼玉)での決勝は、大学日本一を目指す両チームによる点の取り合いとなった。

 先制したのは関西地区第4代表の阪南大。12分にMF江口稜馬が左からセンタリングを送ると、飛び出した駒澤大GK松本瞬のパンチングが短くなり、落下地点で待っていたFW松原大芽が左足ボレーで蹴り込んだ。しかし、関東地区第2代表の駒澤大も36分、左サイドでパスを受けたFW荒木駿太がセンタリング、FW土信田悠生がヘッドで合わせて同点とした。

 後半立ち上がりの48分、阪南大が再びリードを奪う。エリア外右サイドで相手のクリアを拾ったMF藤原雅弥が左足でミドルシュート、ボールは駒澤大GK松本の手をはじいてゴールに吸い込まれた。だが駒澤大は58分、FW荒木の右CKをFW宮崎鴻がヘッドで合わせ、またも追い付く。

 二度追い付いた駒澤大は73分、左サイドで相手のクリアを拾ったDF小針宏太郎がゴール前へロングパス。空中戦で競ろうとしたFW土信田が触れず、バウンドしたボールがゴール前の混戦を抜けてファーサイドまで流れると、詰めていたMF島崎翔輝が右足で蹴り込み、初めてリードを奪った。

 初優勝を目指す阪南大は、CKや敵陣深い位置からのロングスローのチャンスではGK村田要もゴール前まで攻め上がり、懸命に同点を目指したが、最後はCKが駒澤大守備陣にはね返されたところで試合終了。秋田浩一監督が「見ている人には楽しい試合だったかもしれませんが、やっている方としては、かなり胃の痛い試合でした」と振り返った激戦を制した駒澤大が、2006年以来14大会ぶり7回目の日本一に輝いた。


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