U-22日本代表は28日、『AFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選』の香港戦に臨み、4-0で快勝。来年6月の本大会出場を決めた。キャンテンとして仲間を鼓舞し、自らもゴールを挙げてチームをけん引したのが郷家友太(ヴィッセル神戸)だ。

上写真=背番号10を背負い、キャプテンとしてチームをけん引した郷家友太(写真◎山口高明)

■2021年10月28日 AFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選(@Jヴィレッジ)
香港 0-4 日本
得点:(日)藤尾翔太2、郷家友太、細谷真大

下の世代のやる気を感じた

 今回の予選に臨んだ選手の中では99年生まれの最年長。唯一、U-20ワールドカップ(2019年)を経験している存在でもある。パリ五輪世代が中心のU-22代表にあって、郷家に期待されていたのは、チームを引っ張ることであり、刺激することであり、その経験を還元することだった。

 10番を背負い、キャプテンマークを巻いて臨んだ香港戦の試合前、円陣の中で郷家は仲間にこう語りかけたという。

「円陣の時にみんなに言ったんですけど、この年代というのはUー20W杯が中止になって悔しい気持ち、もったいない気持ちをみんな持っていると思う。こういうご時世で国際試合を開いてもらえたことに感謝して、自分の気持ちに正直になってピッチで表現しようと。みんな納得してくれて、ピッチで表現してくれたんじゃないかなと思います」

 自身は2019年のU-20W杯に出場し、多くのことを経験できた。試合直前に口にしたのは、その機会が失われた選手たちへのメッセージだった。今回の合宿中の取材で郷家は「(U-20)W杯を経験しているのは自分しかいないし、それをみんなに還元する役割もある。(このチームで)オーバーエイジと言われていますけど、僕の世代のメンバーを4人を呼んだ意味というのを冨樫さんが伝えてくれました。試合も練習もそうですけど、生活の部分、会話やコミニュケーションを取って、還元しないといけない」と自らの立場について話していた。 

 日本は香港の守備的な振る舞いに序盤こそ攻めあぐねたものの、4-0で快勝した。郷家自身もチームの3点目を記録。「個人としてもゴールが欲しかったですし、前半1-0で終わっていて、正直焦る気持ちもありました。そこで(藤尾)翔太が2点目を取ってくれて相手が折れてくれたので、狙っていました」。佐藤恵允のパスを受けて、ボックス内右から冷静に決めている。ピッチ内でもピッチ外でも求められる役割を果たした。

「本戦出場が決まっただけなので、まずはそこを見据えてクラブに帰ってやろうっていうのはみんなで話していましたし、(予選突破で)ホッとしている気持ちは1ミリもないと思います」 

 大事なのはここから。郷家はその点を強調する。

「まだ半年ちょっとあるので、みんなでまた合宿を重ねて、合わせていけるところは合わせて、課題が出たところは直していきたい。ウズベキスタンでは、相手も僕の世代が出てくる。僕自身も負けられないですし、下の世代の選手たちのやる気もすごく感じたので、また合宿で集まって成長したい」

 最初のミッションはクリアした。それと同時に郷家は次のミッションも見据えていた。それは本大会で結果を出すということ。そのために来年6月までの時間を有効に使いたいと言った。
 


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