今年9月に開幕する女子のプロリーグ、WE(ウィー)リーグのプレシーズンマッチが開催されている。5月22日には新しくクラブを立ち上げたサンフレッチェ広島レジーナが、ホームでのお披露目となる一戦を勝利で飾った。

上写真=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースと初のホームゲームを戦ったサンフレッチェ広島レジーナ(写真◎石倉利英)

■2021年5月22日 WEリーグプレシーズンマッチ(@広域第一:観衆1,075人)
広島レジーナ 2-0 千葉レディース
 (広)山口千尋、谷口木乃実
 (千)なし

・広島レジーナメンバー◎GK福元美穂、DF内田好美(HT:松原志歩)、松原優菜(88分:左山桃子)、中村楓、木﨑あおい、MF小川愛、増矢理花、MF川島はるな(61分:島袋奈美恵)、FW立花葉(70分:近賀ゆかり)、山口千尋(61分:中嶋淑乃)、上野真実(61分:谷口木乃実)

・千葉レディースメンバー◎GK清水栞、DF田中真理子、市瀬千里、林香奈絵、大熊環(76分:城和怜奈)、MF今井裕里奈(88分:石田菜々海)、岸川奈津希、小澤寛(56分:藤代真帆)、曽根七海(56分:鴨川実歩)、安齋結花(56分:大澤春花)、南野亜里沙(88分:井上千里)

後半の2得点で地元での初勝利

 なでしこリーグの上位に位置するプロリーグとして設立され、9月に開幕するWEリーグは、4月末からプレシーズンマッチを開催している。開幕を控えた機運の熟成、実戦経験を通した選手のコンディション維持、チームづくりと運営の準備、リーグと参加クラブの認知の向上、以上4つが目的で、すでに複数の試合を実施済みだ。

 初代参加11クラブが参加し、各試合は45分ハーフの90分間で行なわれ、勝敗が決しない場合は引き分け。各クラブがホーム2試合、アウェー2試合を戦うが、試合の結果にかかわらず勝ち点などは付与されず、順位も決めない。

 新しく女子のチームを立ち上げて初代参加クラブとなったサンフレッチェ広島レジーナは、広島広域公園第一球技場でジェフユナイテッド市原・千葉レディースと対戦した。広島レジーナは5月8日、クラブ史上初の公式戦となったプレシーズンマッチ第1戦で、大宮アルディージャVENTUS(ベントス)にアウェーで1-0と勝利。幸先の良いスタートを切っており、勢いを持続できるかが注目された。

 心配された雨が上がり、試合中は晴れ間ものぞいた記念すべきホーム初戦には、1075人の観客が集まった。前半は千葉レディースが主導権を握り、敵陣でのボール奪取から再三ゴールに迫る。思い切りの良いミドルなどでシュート8本を放ち、同1本の広島レジーナを押し込んだが、得点は奪えず0-0で前半を終えた。

 後半立ち上がりの50分、先制したのは広島レジーナ。MF川島のパスを受けてエリア内でフリーとなったFW山口が、右足で蹴り込んでネットを揺らした。さらに72分にはFW中嶋のパスから、FW谷口がGKをかわして蹴り込んで2点目。千葉レディースも反撃を試みるが、広島レジーナは守備陣が踏ん張って無失点に封じ、2-0で勝利を収めた。

 ホームでの初陣を勝利で飾った広島レジーナは2連勝。「ハーフタイムを挟んで、やってきたことをもう1回思い出そうと試合に入ったら、切り替えて自分たちの形を取り戻し、表現してくれた」と語った中村伸監督は「自分たちがこういうサッカーをしているという姿を、見てもらおうという試合。結果が伴うことで、彼女たちはやってきたことに自信を持てる」と今後につながる勝利を喜んだ。

 WEリーグのプレシーズンマッチは今後、6月19日まで各地で開催。女子のプロリーグという、日本サッカー界全体にとっても大きな挑戦に向けて、各クラブが準備を進めていくことになる。

現地取材・写真◎石倉利英


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