上写真=足を痛めた酒井に代わって、右サイドバックに入った安西(写真◎福地和男)
■2022FIFAワールドカップカタール・アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選
日本 6-0 モンゴル
得点=(日)南野拓実、吉田麻也、長友佑都、永井謙佑、遠藤航、鎌田大地
「しっかり準備することが大事」
9月に続いて日本代表メンバー入りを果たしたDF安西幸輝が、4試合目のピッチに立った。57分にDF酒井宏樹と交代し、A代表では初めて右サイドバックでプレー。「今日は(所属する)ポルティモネンセ(ポルトガル)でもやっているポジションだったので、うまく試合に入れました」と、攻守にわたって躍動した。
「今は(酒井)宏樹くんが(先発で)出ているし、トミ(冨安健洋)もできる」と安西が話すように、右サイドバックのポジション争いは熾烈だ。それまでの3試合で務めた左サイドバックにも長友佑都という絶対的存在がいるが、「その中で、(左右)両方のサイドバックをできることが、たぶん僕の武器だと思う」と、ユーティリティー性の高さを生かして代表での出場数増加を狙う。
周囲との連係面には、「(少しの)練習しかやっていないので、まだ『どうしてほしい』というのは、僕もあるし、センターバックの選手にもあることだと思う」と、課題も残る。だからこそ、「どんどん自分の良さを出して、それを分かってもらえれば一番良い」と、自らの特長を前面に出し、他の選手との関係性を深めていく。
ただ、代表での地位をより確立していくためには、数字での結果も必要となるだろう。76分と79分のCKの場面では立て続けにシュートチャンスが訪れるも、「こぼれ球が来たので、(ゴールの)イメージは持っていたんですけれど、決められなかったので残念です」と、物にできず。「シュートはうまくないので、しっかり練習して決められるようにしたい」と、シュート精度の向上を目指す。
また、右サイドを突破してゴール前へクロスを送る場面も作った。「1本目の(鎌田)大地へのクロスはイメージ通りでしたけれど、2本目は『誰か入ってきてくれ』というボールだった。(味方に)合えば良かったし、得点につなげられればもっと良かったなと思います」と振り返る。次戦では“代表初アシスト”を記録したいところだ。
この試合では酒井と冨安が負傷。酒井は軽傷とみられるが、冨安は離脱を強いられ、モンゴル戦後にはDF室屋成(FC東京)が追加招集されている。負傷者が相次ぐ中で、4日後(現地時間10月15日)のアウェー・タジキスタン戦でも、安西に出番が訪れる可能性は十分にある。
「やはり今日みたいに、いつ、またチャンスが来るか分からないので、しっかり準備することが大事だし、出たときに結果を出せるように頑張りたいです」
酒井、長友の牙城を崩し、定位置奪取へ。ポルトガルの地で進化するサムライブルーの翼は、これからも日の丸を背負ってその実力を示していく。