■グループH
ポーランド…3大会ぶり8回目
セネガル…4大会ぶり2回目
コロンビア…2大会連続6回目
日本…6大会連続6回目
6月12日のパラグアイとのテストマッチで日本はようやく2018年の『初勝利』を挙げた。本大会で西野ジャパンはどんな戦いを見せるのか!?(写真◎JFA)
突破の見込みはあるのかどうか。異例の「政権交代」で大舞台に挑む西野ジャパンは、残る3カ国にとって不気味な存在だろう。
われわれ日本人でさえ、その全貌をとらえきれないくらいだ。ましてや外国人に分かるはずもない。
そうした状態でグループの行方を占うとすれば、もはや予想ではなく妄想、あるいは単なる願望か。
虚心にみれば、コロンビアの実力が最上位。ポーランドとセネガルの2位争い――となるのだろう。
戦力面はもとより、ポゼッションでもカウンターでも勝ちに持っていけるコロンビアの懐の深さは、残る3カ国にはない強みだ。
しかも、ケガのために前回大会を棒に振った主砲ファルカオの存在がそっくり「上積み」され、ハメス・ロドリゲスのワンマンチームでもない。死角は少ないだろう。
その点、シード国扱いのポーランドは展開を選ぶチームだ。ベースは速攻で、相手にボールを持たされたときの打開力に不安を抱える。
ロベルト・レバンドフスキの決定力は凄まじいが、点を取るには周囲のサポートが必要だ。すべてお任せ――というわけにはいかない。
逆にセネガルは「お一人様」でも点が取れる韋駄天サディオ・マネの存在が大きい。ポーランドほど手数をかけずにフィニッシュまで持ち込める。
どちらも堅守速攻が売りだから、先制点を取れるかどうかが、ことさらに大きな意味を持つ。追いかける展開では持ち味を出しにくい。そこが、コロンビアを最上位におく理由でもある。
そうなると、日本の取るべき道も見えてくる。ポーランドとセネガルに苦手なことをさせればいい。要するに「持たせて討つ」わけだ。
何のことはない、8年前に2位で突破した岡田ジャパンの焼き直しである。しぶとく守って先制点を与えず、あわよくば1点――。このワンチャン狙いが唯一の道か。少なくとも、机上論では……。
文◎北條 聡