J1リーグ第17節、ガンバ大阪対FC東京が11日、パナソニックスタジアム吹田で行われた。連勝を伸ばしたいG大阪はイッサム・ジェバリが前半に2ゴールをスコアし、優位に立つと後半に半田陸がダメ押し。3−1で3連勝を飾った。対するFC東京はリーグ戦で3戦続けて3失点を喫し、3連敗となった。

上写真=2ゴールをスコアし、勝利に貢献したG大阪のイッサム・ジェバリ(中央/写真◎J .LEAGUE)

■2023年6月11日 明治安田生命J1リーグ第17節(@パナスタ/観衆19,631人)
G大阪 3-1 FC東京
得点:(G)イッサム・ジェバリ2、半田陸
   (F)塚川孝輝

前向きなプレーが格段に増えたG大阪

 リーグ戦ではG大阪が連勝、FC東京が連敗する中で迎えたミッドウィークの天皇杯2回戦は、対照的な結果になった。G大阪がJFLの高知ユナイテッドSCに1-2で敗れ、アップセットを許したのに対し、FC東京はJ3福島に先制されながらも3点を叩き込んで逆転勝利。今回の対戦を前にそれぞれリーグ戦の『流れ』をリセットしたかに思われた。

 しかし、実際は流れが継続された。前半からアグレッシブな姿勢をピッチで表現したG大阪は、イッサム・ジェバリが前半のうちに2ゴールをスコア。最前線でキープして攻めの起点となったFWは自らネットも揺らしてみせた。

 FC東京にとって不運だったのは、前半早々の青木の負傷交代か。足を痛めて17分でベンチに退き、代わって東がアンカーを務めたものの、G大阪に押し込まれる時間が続く中での交代には難しい面もあった。中盤のバランスがなかなか整わず、そうこうしているうちにCKから先制を許す。そして2失点目はボックス内に人数が揃っていたものの、シンプルなクロスからヘッド1発にやられてしまった。

 後半から右サイドバックの長友に代えてアダイウトンを投入し、左ウイングに据えたFC東京は、左ウイングの渡邊をインサイドハーフに、インサイドハーフだった小泉を右サイドバックへ移して反撃を試みた。だが、狙いは実を結ばず、逆にゴールを奪われることになった。

 60分、自陣右サイドでボールを奪い、徳元の背後をとって駆け上がったG大阪の右サイドバック半田は、ファン・アラーノ、山本と経由したボールを再び引き取って、ボックス内からシュート。自ら奪って走って決めるという、見事なカウンターアタックをやり切ってみせた。

 その後、3連敗だけは避けたいFC東京の反撃を受けることになったG大阪だったが、アディショナルタイムに塚川にゴールを許したものの、3−1でフィニッシュ。5連敗を喫して一時は最下位に転落するなどシーズン序盤は苦しんだが、理想と現実の折り合いをつけながら3連勝でシーズンの折り返しを迎えた。外国籍選手がその力をピッチで表現し始め、チームとして試合のたびに自信を深めている。一時期の不振は脱したと言っていいだろう。

 一方、FC東京は苦しい状況を脱することができず、これで3連敗。ケガ人が相つぎ、今節は松木玖生を出場停止で欠いたとはいえ、いずれも3失点を喫して敗れている事実にはしっかり目を向ける必要があるだろう。アルベル監督就任1年目の昨季は17節終了時点で7位だったが、2年目の今季は12位に後退。単純に比較することはできないものの、安定して成績を残すためにボールを大切にするスタイルに取り組むと指揮官は繰り返し話してきたが、ここまでのところ、そのプレーが昨季よりも進化しているとは言い難い。目立つのはいっこうに安定せず、波のある戦いぶりだ。

 代表ウィークを挟んで迎える次戦で、G大阪は4連勝をかけてホームで7位鹿島と、FC東京は4連敗阻止を目指してホームで2位名古屋と対戦する。第18節、つまりシーズン後半戦のスタートとなる試合で、両チームはどんな姿を見せるのかーー。

▼出場メンバー
・G大阪:GK東口順昭、DF半田陸、福岡将太、佐藤瑶大(84分:三浦弦太)、黒川圭介(90+3分:柳澤亘)、MFダワン(68分:石毛秀樹)、ネタ・ラヴィ、山本悠樹、FWファン・アラーノ(84分:食野亮太郎)、イッサム・ジェバリ、倉田秋(68分:福田湧矢)

・FC東京:GKヤクブ・スウォビィク、DF長友佑都(46分:アダイウトン→88分:ペロッチ)、木本恭生(88分:エンリケ・トレヴィザン)、森重真人、徳元悠平、MF小泉圭、青木拓矢(17分:東慶悟)、安部柊斗(68分:塚川孝輝)、FW仲川輝人(68分:俵積田晃太)、ディエゴ・オリベヴェイラ、渡邊凌磨


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