横浜F・マリノスは2日、ホームでヴィッセル神戸と対戦し、2-0で快勝したが、右サイドで初先発を果たし、躍動したのが宮市亮だ。昨夏加入のスピードスターは、「チャンスをモノにする」との強い思いでプレーしていた。

上写真=Jリーグ初先発を果たした宮市亮。62分までプレーした(写真◎J.LEAGUE)

マリノスの動き方は徹底してきた

 昨年夏に横浜FMに加入して以来、初めて先発に名を連ねた。昨シーズンプレーしたリーグ戦2試合はいずれもアウェーであり、ホームの日産スタジアムでプレーするのもこの試合が初だった。

 しかし、宮市は勝手知ったるピッチであるかのように、右の翼として羽ばたいた。対峙する神戸の左サイドバック、酒井高徳の背後を突き、静止した状態から一瞬のスピードで置き去りにした。何度もスタンドのどよめきを誘うと、時間の経過とともにボールを持つ宮市に、大きな期待が寄せられるようになっていった。

「加入してからなかなかチャンスがなかった。でもマリノスは本当にレベルが高いので、メンバー外になったときでもしっかりと練習ができていましたし、チャンスが来たときにモノしてやろうと思っていました。マリノスの動き方というか、スピードを生かすところは徹底してきたつもり。何本かそういうシーンをつくれたと思います」

 19分、右サイドでボールを受けると中央へパス。アンデルソン・ロペスのシュートは左に逸れたが、味方にゴールチャンスを供給した。22分、右サイド深い位置まで進入。クロスはラインを割ってしまったが、ゴールに向かう強い意思を感じさせた。後半は相手がやや攻勢となるものの、交代直前の61分にはヘディングでシュートを放ち、自らゴールに迫った。

「監督からチャンスをいただいたときに、自分の良さを絶対に出そうと思ってました」

 結果、持ち味は存分に示した。「ゴールを取りたかった」と振り返ったが、J初ゴールを記録するのも、そう遠い未来ではないだろう。

「スタメンも争いもそうですけど、今季は試合数も多いですし、チーム一丸となって戦いたい。誰が出ても結果を出せるのがマリノスだと思う。ようやくその一員になれたかなというのはありますけど、まだまだ始まったばかり。気を抜かずにやっていきたい」

 27日の柏戦で敗れ、累積により出場停止とケガ人が出たなかで、先発を8人入れ替えて神戸戦に臨んでいた。果たしてチームは戦力ダウンを見せることなく、逆に層の厚さを示すことになった。この日2ゴールを決めた西村拓真とともに、その中心にいたのが宮市だろう。

 昨夏の入団から努力を続けてきた宮市は、まず一つ訪れたチャンスをモノにした。


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