U-21日本代表が臨んでいるドバイカップU-23の第2戦、3月26日のU-23カタール戦で完封に貢献したのが、センターバックの鈴木海音だ。試合後は反省ばかりが口を突いたが、東京オリンピックのトレーニングパートナーとして参加し、冨安健洋から受けた刺激をいまでも持ち続けて自らに成長を求める。

上写真=鈴木海音は2戦目で完封に貢献。「1戦目に出られない悔しさがあって、やってやろうと」(写真◎スクリーンショット)

■2022年3月26日 ドバイカップ U-23(@UAE・ドバイ)
U-23カタール 0-2 U-21日本
得点:(日)斉藤光毅、山本理仁

「後ろから運んで時間を作ればよかった」

 ドバイカップU-23を戦うU-21日本代表には、大岩剛監督と羽田憲司コーチのセンターバック経験者がいる。大岩監督は日本代表でもプレーしたクレバーなセンターバックとして鳴らしたし、羽田コーチも一緒に鹿島アントラーズで戦ってきた。だから、大岩監督が「僕と羽田がいるのでどうしてもいろいろ言ってしまう」と笑ったのが、守備陣について。

「ディフェンスの選手は試合に出続けて、失敗して成功して成長していきます。J1でもJ2でも本人の意識が大きい」

 鈴木海音は今季、J1に昇格したジュビロ磐田からJ2の栃木SCへの育成型期限付き移籍を決意したセンターバック。開幕から5試合続けてフル出場中で、「試合に出て学ぶことはすごく多い」と言葉に力を込める。練習でできたことを試合で通用させていくという作業を一つずつ繰り返していくことで、確かな成長の実感がある。

 昨年は東京オリンピックのトレーニングパートナーにも選ばれていて、同じセンターバックでは冨安健洋の意識の高さに刺激を受けた。

「全体練習の後の自主練習を一緒にやらせてもらいましたが、練習の集中力を持ったまま自主練習に取り組んでいました。一つひとつのプレーへのこだわりがあり、やるべきことを冨安選手自身がわかっていると感じました」

 ただトレーニングをこなすだけではなく、どんなトレーニングをこなすべきなのかという理解力を学び取った。

 ドバイカップU-23では初戦のU-23クロアチア戦で出番はなし。2戦目のU-23カタール戦ではフル出場して2-0の勝利に貢献した。「1試合目に出られない悔しさがあって、やってやろう」と臨んだゲームだが、前半はカタールの勢いを受けてしまった。

「前半の入りのところで相手の勢いを後ろ(守備陣)がうまく弾き返せなかった印象があります。自分がつぶせれば楽に試合を運べたと思います」

「相手は前からくるプレスではなかったので、後ろから運んで時間を作ればよかった」

 その原因が最終ラインに、そして自分自身にあると分析している。

 大岩監督の言葉のように、「失敗して成功して成長して」いくのが鈴木の現在地。カタール戦で失敗があったのだとしたら、29日(日本時間30日)に戦うことになった決勝のU-23サウジアラビア戦で成功すればいい。


This article is a sponsored article by
''.