明治安田生命J1リーグも後半戦に入り、ますます激しさを増していく。FC東京は第18節終了時点で8位。アルベル監督を迎えて最初のシーズンで、スタイルの大転換を施している真っ最中だが、後半戦ではどんな進化が見られるのか。永井謙佑と渡邊凌磨がその行く先を語り合う。

「僕が中に入っていきます!」

多くのポジションをこなす渡邊凌磨。鹿島戦では鮮やかな2ゴールで勝利の立役者に(写真◎J.LEAGUE)

――渡邊選手は2021年にFC東京に加わりましたが、永井選手は先輩としてどんなふうに迎え入れましたか。

永井 陰キャって聞いていて、実際もそうでした(笑)。ゲーマーだし。僕は(渡辺)剛(現コルトレイク=ベルギー)と一緒にいることが多かったんだけど、剛と凌磨が仲がいいのでそんな感じでずっと一緒にいて。でも、いまの若い世代ではそういう選手はなかなかいないかな。

――渡邊選手は懐に入っていけたんですね。

渡邊 永井選手が偉大だから、みんな緊張してるんですよ。僕は人見知りなので、高校の頃から知っていた剛の周りをうろちょろしていて、剛が仲のいい先輩と一緒にいることが多くなっていきました。剛が移籍しても、そのまま仲良くさせてもらっている感じですね。

――そんなプレーもキャラクターも相性抜群の2人が後半戦にどんなステップアップを見せてくれるのか、ファン・サポーターも期待していると思います。7月最初のゲームはホームのアビスパ福岡戦です。

渡邊 湘南、鳥栖と2連敗してしまいましたけど、落ち込まずに引き続き応援をよろしくお願いします。

――永井選手、いまのコメントはOKですか?

永井 NGだよ(笑)!

渡邊 代わりに永井選手からのメッセージ、いきます!

永井 ここから夏の戦いになって、サポーターも暑くて大変だし、僕たちも暑さに慣れていないけど、お互いに熱い気持ちで一緒に戦っていかないと乗り越えられません。リーグ戦で連敗してしまったけれど、アビスパに勝って7月をいい流れに持っていきたいですね。

――渡邊選手、いまのコメントはOKですか?

渡邊 はい、いまのはいいと思います(笑)。

――暑い季節ではなおさら、相手が疲れたときの永井選手のスピードが効きますね。

渡邊 そうなんですよ、疲れているときに縦突破して運んでくれると本当にありがたいんですよ。

永井 でも、中がいないんだよ!

渡邊 僕が中に入っていきます!

――渡邊選手は豊富な運動量も持ち味ですからね。永井選手の故郷のクラブであり、プロのキャリアをスタートさせたチームを相手に、終盤の永井選手の突破から渡邊選手がついていってゴール、というシーンを期待していいですよね。

永井&渡邊 はい、がんばります!

取材◎平澤大輔 写真◎FC東京、J.LEAGUE