上写真=宇佐美貴史がサポーターにカップを掲げる。ともに戦った「仲間」への感謝だ(写真◎AFC)
▶10個目のタイトルとなる歓喜のACL2優勝を1冊に!「ガンバ大阪 ACL2優勝記念号(サッカーマガジン 7月号増刊)」をぜひあなたのお手元に!
GKチームの一体感!
優勝カップも決勝のクリーンシートも、GKチームみんなで勝ち取ったものだ(写真◎GAMBA OSAKA)
決勝が始まる直前。
吉田宗弘GKコーチと最後のウォーミングアップをそばで見守っていた東口順昭と一森純は、ウォーミングアップが終わり、荒木琉偉がチームの円陣の輪に加わろうとする直前、彼の元に駆け寄り、4人で肩を組んで輪を作った。
「今回のACL2は24年の成績があって出場権を得られた。その24年のリーグ戦は純が頑張ってくれたからこそ4位になれたし、去年も9月から始まったACL2では僕が準決勝までその流れを受け継ぎ、決勝は琉偉が先発を預かった。そういう意味ではGKチームとしてここまでつないできたという思いも強かったので、意図せずとも自然とあの輪ができました」
東口が述懐する。
吉田GKコーチ含め、歴代ガンバのゴールを預かってきた先輩たちのパワーを、荒木もまた心強く感じながら、ピッチに立ったという。
「この日だけではなく、むしろヒガシさん(東口)、純さん(一森)が試合に出ていたときも、いつも二人は若手を気にかけてくれて、支えてくれた。今日も最後にヨッシーさん(吉田GKコーチ)含めて3人からパワーをもらってめちゃめちゃ心強かったですし、決勝を任された僕はとにかく自分が出せるものを全部、出そうと思って試合に入りました。ハーフタイムを含め最初から最後までほんまに支えてもらいました」
荒木は感謝する。
結果、1-0。見事にクリーンシートで締めた試合終了後、両手で大きなガッツポーズを作った荒木が、東口を見つけるや、一直線に走り寄る。そこに続いた一森も含め、偉大な先輩たちに囲まれた荒木が、試合中とは一転、初めて18歳らしい素顔を見せたのも印象的だった。
CBコンビが声を揃えた「完璧!」
決勝から約1週間が経った5月22日、G大阪の相手だったアル・ナスルはサウジ・プロフェッショナルリーグ2025/26の最終節で4-1と勝利し、リーグチャンピオンに輝いた。シーズンを通してリーグ最多の91得点を挙げ、得失点差も+63という脅威の数字を残したことも話題を集めた。
その得点力を武器に臨んだACL2でも、準々決勝のアル・ワスル戦で4得点、準決勝のアル・アハリ・ドーハ戦では5得点と攻撃力を爆発させてきた。その強敵を唯一、無失点で封じ込めたのが決勝のG大阪だった。
相手の圧力を受ける時間帯もありながら、中谷進之介は終始「動けている、守れている」実感を持ちながら試合を進めていたという。
センターバックでコンビを組んだ中谷と三浦弦太がともに「完璧だった!」と声を弾ませたのが、後半立ち上がり、50分にサディオ・マネと対峙したシーンだ。
最終ラインのシマカンを起点にクリスティアーノ・ロナウドを経由して、マネに前線に抜け出された状況に、中谷と三浦が連携して対応。ペナルティーエリア内への侵入を許しながらもマネにシュートを打たせることなくボールを奪い返した。
三浦がその瞬間のプレーの判断について説明する。
「最初は二人で挟み込んで奪うことを狙いつつ、シン(中谷)がマネをスピードアップさせないというか、プレーを遅らせてくれたので、僕もしっかりポジションを取り直し、落ち着いて1対1で対応できた。自分の右側にシンがいることを視界にとらえつつ、ゴールとの距離感、相手のステップ、右利きだということも含め、いろんなことを冷静に頭の中でも描けていました」
このシーンに代表されるように、迫力あるアル・ナスルの前線に対してパーフェクトと言っても過言ではない連係を示したセンターバックコンビ。スタジアムは終始ものすごい歓声が轟いていたため、声が通るような状況ではなかったが「弦太とは普段から仲がいいし、言葉なくとも阿吽の呼吸でやれた!」と中谷は胸を張るのだった。