日本代表は15日、埼玉スタジアムで北中米ワールドカップ・アジア最終予選のオーストラリア戦に臨んだ。前半から相手を押し込んだ日本だったが、オーストラリアも粘り、なかなか得点できず。53分にはオウンゴールで先制を許してしまう。しかし選手交代で攻撃を活性化させると、76分にオウンゴールによって同点に追いつく。試合はそのまま終了。日本の4連勝はならなかった。

上写真=前半は攻守両面で相手を上回った日本だったが、試合はOGを取り合って引き分けた(写真◎Getty Images)

■2024年10月15日 北中米W杯・アジア最終予選4節(観衆58,730人@埼玉ス)
日本 1−1 オーストラリア
得点:(日)オウンゴール
   (オ)オウンゴール

前半のパフォーマンスを勝利につなげられず

 5−4−1で構える相手を前半から攻め立てた。押し込んで高い位置でボールを回収すると連続攻撃を実践。前日練習をサイドの攻防でも優位に立つと、堂安とポジションを入れ替わりながら久保が右から、三笘が左からクロスを供給し、チャンスを生み出していった。

 守備では高い強度で繰り返されるプレスが目を引いた。高身長の選手をそろえる相手はロングボールも攻撃の選択肢にあったはずだが、日本は素早い寄せでキックを許さない。この日は体調不良で前日練習に参加しなかった遠藤航がベンチ外。田中が守田とボランチコンビを組んだが、互いの距離感を意識しながら攻守両面でチームを機能させた。

 前半、内容面では攻守いずれも日本がオーストラリアを上回ったと言っていい。しかし、ネットは揺れないまま45分が終了。早いテンポで試合は進んだが、スコアは動かなかった。

 迎えた後半、日本はメンバー交代することなく、スタートを切る。対するオーストラリアはボランチのヤズベクをブラッタンに交代。劣勢だった中盤で人を入れ替え、バランス改善を図った。

 58分、ついにネットを揺れる。しかし、ゴールを手にしたのは押し気味だった日本ではなく、オーストラリアの方だった。

 右サイドでフリーだったミラーがクロスを入れると、自陣のゴール方向に向かいながら谷口が右足でクリア。しかし、しっかり捉えられず、ボールはGK鈴木の届かない場所へと飛び、ネットを揺らすことになった。オウンゴールで、日本は失点。相手にリードを与えてしまった。

 その後、日本は62分に堂安に代えて伊東、70分に南野に代えて鎌田、久保に代えて中村を投入。攻撃のギアを入れ直した。すると、76分。お返しとばかりのゴールをスコアする。

 左で中村が仕掛けてボックス内に進入。鋭いクロスをゴール前に送ると、バージェスに当たってゴールイン。『オウンゴール返し』で試合を振り出しに戻した。

 同点に追いついた勢いを駆ってその後、何度も相手ゴールに迫った日本だったが、1点は遠く、試合は1−1で終了。最終予選4連勝はならず、グループCの首位は守ったものの、ホームで悔しい引き分けに終わった。「3連勝という結果が明日の勝利を約束するわけではない」と森保一監督は前日会見で語っていたが、図らずもその通りの結果となってしまった。