日本代表は日本時間17日、午後10時40分からUAEのドバイでカナダとテストマッチを行う。カタールW杯前、最後の実戦機会に森保一監督は交代枠をフルに使いつつ、しっかりと選手の状態を「見極めたい」と語った。

上写真=森保一監督はカナダ戦で浅野、板倉、田中、柴崎を先発させると前日会見で明言した

テストマッチのテーマは2つ

「(カナダ戦は)まず大きなテーマとしてはワールドカップを総力戦で戦うためにチーム全体のコンディションを上げるというところ。そして今、状態が不確定な選手のコンディションをしっかりと見極めるということをやっていきたいと思います。そしてW杯に向けて、ドイツ戦が初戦となるところで、そこに向けての準備はもちろんですけど、我々が主体的に戦うために自分たちのコンセプトを、試合で確認した上でドイツ戦に生きるようにしたい」

 前日会見に臨んだ森保監督はカナダ戦に関して、二つのテーマがあると語った。一つは選手のコンディションの見極め。とくに故障明けの選手たちの状況を判断したいと狙いを語っている。そしてもう一つが本大会初戦のドイツ戦を見据えつつ、チームコンセプトの最終確認だ。

 一つ目のテーマに関する発言の中で森保監督は、カナダ戦の先発についても言及している。負傷により実戦を離れていた浅野拓磨、復帰間もない板倉滉の先発起用を明言。10月29日のキール戦で右ひざを負傷して以降、試合を離れていた田中碧も先発させると話した。

 一方で脳しんとうの復帰プログラム中の遠藤航、左ふくらはぎに違和感がある守田英正は今回ドーハに留まり、カナダ戦は不出場となった。同じくケガを抱える冨安健洋、チームに合流していない三笘薫も出場しない。

「ケガ人が出ていることはチームにとっては痛いことではありますけど、ケガ人であったり、体調不良であったり、大会期間中は非常停止等々も含めて不測の事態は起こり得ると思います。そういった意味では、いろんなことを想定して26人のメンバーを組んでいます。守田、遠藤のプレーはないにしても、十分にワールドカップで戦っていけるだけの選手層があるといことを明日の試合でも確認し、準備したいと思います」

 不測の事態に対応できるメンバーを選んだとあらためて語った指揮官は、遠藤、守田の不在で手薄になるボランチについて、カナダ戦では「田中と柴崎岳を先発起用する」と説明した。

 2人は9月遠征のエクアドル戦でもコンビを組んでいるが、相手の速いプレッシャーに苦しみ、スムーズな連係や連動を見せられなかった。再度、チャンスを得ることになるカナダ戦で、どんなプレーを見せるか注目だ。この2人でスタートしつつ、指揮官は試合の流れを見ながら鎌田大地や板倉滉らをボランチ起用する可能性も示唆した。