ガイナーレ鳥取DF牛田援が、仲間のプレーのエネルギーに変えてデビューを目指している。プロ1年目の今季、リーグ開幕から出場機会を得られない状況で、第3節では大学やチームメイトの同期が活躍。自分の課題と向き合いながら成長を遂げ、チャンスをつかむべく燃えている。
上写真=加入1年目の今季、リーグ第3節までメンバー外が続いている牛田。出場機会をつかむべく練習を重ねる(写真◎石倉利英)
「こつこつ頑張りたい」
就実高(岡山)、IPU・環太平洋大を経て今季加入した牛田は、リーグ開幕からメンバー外が続き、3月10日の第3節・テゲバジャーロ宮崎戦でもベンチ入りはならなかった。一方、この試合では大学の同期である宮崎DF辻岡佑真が先発し、開幕から3試合連続となるフル出場を果たしている。
いわきFCから宮崎に育成型期限付き移籍している辻岡は、2022年12月に24年シーズンのいわき加入が発表された、牛田と同じ左利きのCBだ。「大学の同期で最初にプロ入りが決まった選手。同じポジションの同期のプロ入りが決まり、うれしい気持ちもあれば、悔しい気持ちもあった」と振り返るが、「すごく大きな刺激で、辻岡のおかげで自分もプロになれたんじゃないかと思うくらい、頑張るエネルギーを与えてくれた」存在でもあり、試合後は今後の健闘を誓い合ったという。
この試合では鳥取の同期で、いつも一緒に居残り練習をしているFW田中翔太がプロ初ゴールとなる先制点。鳥取の今季初ゴールでもあり、「翔太は初ゴールを決めて、ここからチームに良い風を吹かせてほしい。応援しています」と期待を寄せた。
「同期の活躍を見ると刺激になる」と語るが、もちろん負けてはいられない。現状の課題を「コーチングです。チームで一番声を出すくらい、やらなければいけない」と認識しているルーキーは、「同じポジションで出場している選手が、自分と何が違うのかを日々考えている。少しずつ積み重ねていくことが大事なので、こつこつ頑張りたい」と闘志を燃やしている。
取材・写真◎石倉利英