明治安田J2・J3百年構想リーグは、地域リーグラウンドの第7節を終えた。WEST・Aのアルビレックス新潟はここまで勝ち点12を得て4位。しかし、内容に目を向ければ、もったない失点が多い印象も受ける。カターレ富山戦も常に先行を許す苦しい展開のまま2−3で敗戦。試合後、若月大和は危機感を口にした。

上写真=もったいない失点で苦しい試合になった富山戦。若月大和は危機感を募らせていた(写真◎J.LEAGUE)

強いチームなら0−1で戻ってこれる

 J2・J3百年構想リ―グ開幕から4試合続いたアウェー、四国行脚を終え、2カ月に及ぶ宮崎キャンプを終えたチームは、3月に入ってようやく新潟に戻り、腰を据えて活動するようになった。ホーム開幕の第5節・高知戦は前半2点をリードされる劣勢から後半、追いついたものの、PK戦で敗れた。

 特別大会ホーム初勝利を懸けた第7節・富山戦だったが、またもやチームは前半に複数失点を喫してしまう。それもCK、間接FK、直接FKから次々と失点した。

「先に失点したとしても、強いチームであれば0-1でロッカールームに戻ってくる。自分たちはまだ足りず、勝負できるチームになっていない」

 船越優蔵監督が自戒の念とともに振り返った通り、11分にCKから先制されたチームは37分、バックパスをGKバウマンがキャッチしたとして与えた間接FKから2失点目。さらに6分後に、新潟の育成組織出身で、今年、富山に完全移籍した岡本將成にFKからヘディングシュートを決められて、0-3でロッカールームに戻る屈辱を味わった。

 セットプレーからやられるということは、その機会を相手に与えてしまう拙さ、脆さがまだまだチームにはあるということだ。回避できたであろう自陣でのミス、ボールロスト、ファウルが、それぞれの失点の伏線となった。

 高知戦のように後半、2点を返す力を見せたものの、1点及ばず。特別大会の3敗目で、ホーム初勝利はまたもおあずけに。前半は2トップの一角で、捨て身の反撃に転じた後半は左サイドハーフでプレーした若月大和は、もどかしいチーム状況に正面から向き合い、何とか好転させようと全力で抗う。

「2失点目のバックパスの状況は微妙だったと思います。でもレフェリーが取った以上、失点するわけにはいかなかったし、防がなきゃいけなかった。ファウルも場所によっては、失点につながってしまいます。

 何より1失点だけなら逆転できるけど、2点、3点と取られたら苦しくなるのは事実。2点取っても、前半の3失点で負けてしまいました。本当にもったいない。

 後半の勢いで攻めていたら、2-0、3-0で勝っていたかもしれないゲームでした。プレーする選手たちがしっかり反省して、次の試合、そして次のホームゲームこそ応援に応えられるようにがんばらないといけない。トレーニングからやっていくだけです」

 ホームのサポーターの前で不甲斐ない戦いをしてしまった富山戦。勝利を届けるためには、立ち返る場所、意識が必要だと若月は強調する。

「戦う、走る。一人一人、当たり前な部分が立ち返るべき場所です。そこで負けていたら、やっぱりダメだと思う。

 今日は“パスを受けるの? 受けないの?”というところで相手に取られたり、無理をしてファウルになっていました。

 狙われていても受ける気持ちがしっかりあれば受けられるのに、“そこしか出せない”“受けたくない”という状況のまま、相手に一歩先に足を出されることが前半は多すぎた」

 もどかしい流れを断ち切るために、走って、戦う。状況に関わらず、やるべきことはシンプルだと考える。

「自分のポジションでいえば、相手に狙われていたとしてもボールを収めなきゃいけないし、怖くてもやらなきゃいけない。高知戦の自分はそこができなくて、前半で交代となってすごく悔しい思いをしたし、今日は何よりも気持ちを見せようと臨みました。

 ボールを収めたり戦うところは、展開に関わらずできるじゃないですか。試合がうまく行っていなくても。そういうところを、僕らはもっとやらなきゃいけない」

 富山戦後のイラ立ちは、強くなりたい誠実さからくるもので、至極まっとうに響く。ただフラストレーションを爆発させるだけでは、何も生まれないし不毛なだけだ。この敗戦からチームが良くなっていくために。日々のトレーニングに打ち込むパワーの源泉としたい。

取材・文◎大中祐二