明治安田生命J2リーグは10月23日に全42節を終了した。すでにアルビレックス新潟の優勝と昇格、横浜FCの昇格、ファジアーノ岡山、ロアッソ熊本、大分トリニータのJ1参入プレーオフ進出は決まっていたが、プレーオフに参加できる残り1枠はモンテディオ山形が勝ち取った。

上写真=山形が逆転で6位に入って、プレーオフで岡山と対戦する(写真◎J.LEAGUE)

得点王は小川航基

 プレーオフ進出の最後の1枠はモンテディオ山形! J2は10月23日に最終節となる第42節を迎えた。注目は、J1参入プレーオフに進出する最後の1枠となった6位争い。勝ち点62で並ぶ徳島ヴォルティスとベガルタ仙台、同61のモンテディオ山形の3チームが挑んだ。

 その山形が徳島をホームに迎える直接対決。どちらも勝利が必要な一戦は、序盤から動いた。15分、山形が得意のハイプレスを仕掛け、相手ミスを拾って最後はディサロ燦シルヴァーノが豪快にミドルシュートをたたき込んで先制。20分には徳島のエウシーニョが決定機をファウルで止めて退場処分に。1人多くなった徳島は58分、右サイドをコンビネーションで破って藤田息吹のセンタリングにディサロが合わせてリードを広げた。アディショナルタイムにはPKを獲得、チアゴ・アウベスが落ち着いて決めて、3–0で締めくくった。

 仙台ももちろん勝たなければならず、秋田とのアウェイゲームに乗り込んだ。ところが、秋田が自慢とする堅守になかなか攻めきれず、59分の中島元彦のミドルシュート、66分の富樫敬真のカウンターからのフィニッシュ、70分のフェリペ・カルドーゾの単独突破、74分の右からの崩しで中山仁斗と富樫の連続シュートなど、ビッグチャンスをつくるものの、ついにゴールを割れずに0-0のドローに終わった。

 この結果、山形が勝ち点64、仙台が63、徳島が62となって、山形が逆転で6位に滑り込んで、プレーオフの出場権を手に入れた。

 そのほか、天皇杯で優勝したヴァンフォーレ甲府はいわてグルージャ盛岡をホームに迎え、2-0で勝利。チームを離れる吉田達磨監督の花道を飾った。昇格を決めている横浜FCは、引退を発表した中村俊輔が最後の公式戦に先発でキャプテンマークをつけて登場して、60分までプレー、4-3の逆転勝利の一員となった。

 J2はこれでリーグ戦の全日程を終了。優勝したアルビレックス新潟と2位の横浜FCが自動昇格、プレーオフでは3位岡山対6位山形、4位熊本対5位大分のカードで1回戦を戦う。自動降格圏の21位FC琉球、22位いわてグルージャ盛岡は、J3上位2チームがJ1クラブライセンス、もしくはJ2クラブライセンスの交付判定を受けていない場合には降格しない。J3の最終節は11月20日。得点王は26ゴールを挙げた横浜FCの小川航基。

◆2022 J1参入プレーオフ日程

■1回戦 10月30日
ロアッソ熊本 vs 大分トリニータ(13時5分、えがおS)
ファジアーノ岡山 vs モンテディオ山形(14時、Cスタ)
※勝敗が決しない場合はJ2リーグ上位チームが勝者

■2回戦 11月6日
J2リーグ上位 vs J2リーグ下位(13時5分、J2リーグ上位ホーム=会場未定)
※勝敗が決しない場合はJ2リーグ上位チームが勝者

■決定戦 11月13日
J1 16位 vs J2クラブ(13時5分、J1リーグ16位ホーム=会場未定)
※勝敗が決しない場合はJ1リーグ16位チームが勝者

最終節をホームで迎えた新潟はファン・サポーターに優勝を報告(写真◎小山真司)

天皇杯で優勝した甲府は最終戦を2-0で勝って、退任する吉田達磨監督を送り出した(写真◎J.LEAGUE)

J2第42節の結果

■10月23日
秋田 0-0 仙台

山形 3-0 徳島
得点:(山)ディサロ燦シルヴァーノ2、チアゴ・アウベス

水戸 2-1 群馬
得点:(水)タビナス・ジェファーソン、唐山翔自(群)高木友也

大宮 3-3 長崎
得点:(大)栗本広輝、袴田裕太郎、柴山昌也(長)クレイソン、エジガル・ジュニオ、植中朝日

東京V 2-0 岡山
得点:(東)河村慶人、佐藤凌我

甲府 2-0 岩手
得点:(甲)鳥海芳樹、荒木翔

新潟 2-1 町田
得点:(新)三戸舜介2(町)岡野洵

金沢 0-0 栃木

山口 1-3 千葉
得点:(山)田中渉(千)高木俊幸、新井一耀、ブワニカ啓太

熊本 3-4 横浜FC
得点:(熊)杉山直宏2、髙橋利樹(横)小川航基2、ガブリエウ、マルセロ・ヒアン

琉球 1-0 大分
得点:(琉)清武功暉