明治安田生命J2リーグは8月13日、14日に第31節が行われたが、横浜FC対ザスパクサツ群馬、水戸ホーリーホック対東京ヴェルディの2試合が台風8号の影響で中止になった。アルビレックス新潟は栃木SCに粘り強く勝って、暫定ながら首位に返り咲いている。

上写真=新潟が凱歌をあげるサポーターとともに勝利を祝う。栃木に苦しみながらも勝って、暫定首位に(写真◎J.LEAGUE)

仙台、長崎が手痛い黒星

 台風8号の影響で首位の横浜FCの試合が中止(代替日は8月16日)となったJ2第31節。3強のうち、2位のアルビレックス新潟は8月14日、栃木SCとのアウェーゲームで2-0と勝ちきって、暫定ながら首位に浮上した。

 声出し応援運営検証試合でサポーターの声援をバックに戦った新潟は、栃木に主導権を握られる時間が長かったものの、40分に鈴木孝司が左足で力強く蹴り込んで先制すると、86分には藤原奏哉が自身3試合連続となるゴールで勝負を決めた。失点を許さずに戦って、前半と後半の終盤に決めた粘りの勝利になった。

 逆に手痛い敗戦を喫したのは3位のベガルタ仙台。残留をかけて挑む大宮アルディージャを迎えたホームゲームだったが、11分、12分に連続ゴールを浴びてリズムに乗り切れないまま、34分にも失点。前半だけで3点のビハインドを追う苦しい展開になった。ハーフタイムに一気に3人を交代させ、64分に中島元彦の強烈なミドルシュートで1点を返し、89分には中島の左からのクロスを遠藤康がヘッドで押し込んでなおも攻め立てるが、最後は大宮に逃げ切られる格好になった。

 ここに、ファジアーノ岡山が迫ってきた。レノファ山口FCとの点の取り合いになった一戦で、岡山はチアゴ・アウベス、ヨルディ・バイスが連続でPKを決めてリードすれば、山口も高井和馬のPK、FKからの菊地光将のヘッドで追いつく。決勝点もセットプレーから生まれ、岡山は65分に河野諒祐のFKに柳育崇が得意のヘッドで送り込んで、PK献上の汚名を返上して勝利をもぎ取った。これで仙台に勝ち点4差だ。

 仙台と同じく黒星を悔やむのは、5位のV・ファーレン長崎。こちらは逆に2点をリードしながら逆転負けを食らった。23分に澤田崇が、45分にクリスティアーノが決めて前半は危なげなかったが、後半に一変。3人を入れ替えてきた琉球に押し込まれ、その交代で入っていた1人、人見拓哉に58分、68分と連続ゴールを浴びた。長崎もパワーを持ってゴールに向かったものの、その分、手薄になった背後を突かれて89分にカウンターを浴びて、サダム・スレイに逆転ゴールを許した。長崎は終了間際に得たPKを植中朝日が蹴ったが、右に跳んだGKダニー・カルバハルにストップされて同点のチャンスを逃すことに。長崎は今季3度目の連敗となり、ヴァンフォーレ甲府に追いつかれたものの、2-2のドローでアウェーゲームを締めたロアッソ熊本に5位の座を明け渡すことになった。

仙台は大宮に敗れて3試合ぶりの黒星(写真◎J.LEAGUE)

長崎は最後にPKのチャンスを得たが、琉球GKカルバハルに止められた(写真◎J.LEAGUE)

J2第31節の結果

■8月13日
岩手 0-1 秋田
得点:(秋)半田航也

甲府 2-2 熊本
得点:(甲)須貝英大、三平和司(熊)高橋利樹、竹本雄飛

仙台 2-3 大宮
得点:(仙)中島元彦、遠藤康(大)袴田裕太郎、河田篤秀、矢島慎也

山形 4-1 金沢
得点:(山)ディサロ燦シルヴァーノ、山田康太、デラトーレ、チアゴ・アウベス(金)松本大弥

岡山 3-2 山口
得点:(岡)チアゴ・アウベス、ヨルディ・バイス、柳育崇(山)高井和馬、菊地光将

長崎 2-3 琉球
得点:(長)澤田崇、クリスティアーノ(琉)人見拓哉2、サダム・スレイ

■8月7日
栃木 0-2 新潟
得点:(新)鈴木孝司、藤原奏哉

千葉 1-2 町田
得点:(千)チアゴ・デ・レオンソ(町)ドゥドゥ2

徳島 2-2 大分
得点:(徳)藤尾翔太、白井永地(大)サムエル、梅崎司

※横浜FC対群馬(代替日=8月16日)、水戸対東京V(代替日未定)は中止。