2つのスーパーゴール
――ヘディング、ミドル、右足、左足とゴールのバリエーションが豊富ですが、自分でストロングポイントはどこにあると自負していますか。
エジガル・ジュニオ 自分の特徴を答えるのは難しいですが、ゴールが増えたのは、カリーレ監督がいろいろなシュート練習を取り入れてくれていることが要因の一つです。ヘディングもそうだし、キーパーを外して近くから狙うシュートも、遠目から打つシュートも、いろいろとやっていることが試合に出ていると思います。
――最も印象的なゴールを挙げるとすれば、どれでしょう。
エジガル・ジュニオ 山形戦でトラップしてから打ったミドルシュートが記憶に残っていますね。スーパーなゴールだったので月間ベストゴールに選ばれるんじゃないかと、少し思いました(笑)。
――確かに素晴らしかった! 7月6日の第25節のホームゲームで、0-1で迎えた26分、右からのクロスのこぼれ球を右ももでトラップ、ワンバウンドさせてから右足でミドルシュートを放った同点ゴールですが、そのリズム感は狙い通りでしたか。
エジガル・ジュニオ ボールが来たときにセンターバックが少し離れていたのが見えたので、前にトラップしました。かといって時間はかけられないので、ワンバウンドだけさせて打とうという意識がありました。
――蹴り込んだコースも、少し右に曲がる軌道で完璧でした。
エジガル・ジュニオ 距離があったこともあって、カーブさせないとダメかなとは思いました。ボールの芯に当たってキーパーから離れていくようなコースになったので、良かったですね。
――もう一つ、7月30日の第29節、新潟戦の先制点にも触れておきたいと思います。ペナルティーエリアの左で寄せてきた相手選手2人の間を浮き球で抜いて入れ替わり、左足をリラックスして振り抜きました。
エジガル・ジュニオ ボールがワンバウンドするときにセンターバックが寄ってきたので、右足の先でちょんと浮かせて持っていけました。そこからは早く打たなければいけないので、左足を振り抜きました。これもスーパーゴールだと思います。山形戦とどちらがよりスーパーか、自分でも悩みます(笑)。
――どちらも鮮やかでしたが、この新潟戦の先制点は、無駄な力を抜いてコースを狙いすましたようなフィニッシュが美しかったと思います。
エジガル・ジュニオ リラックスして打てましたが、あそこで左足で打ったらアウトスイングになってボールはゴールから逃げていくことが多いんです。それがインスイングで蹴ったようにカーブがかかっていったので、キーパーも取りにくかったんじゃないかなと思います。
――山形戦と新潟戦のゴールに象徴されるように、技術的な質の高さに加えて、遊び心が散りばめられているように感じます。そこがエジガル・ジュニオ選手の魅力ですよね。
エジガル・ジュニオ そういう目線で見ていただけるならとてもうれしいです。自分は前半戦はあまりゴールを決めていないですけど、活躍できていてやるべきことをやっていた実感があります。楽しみながらできることを最前線でやっているだけですので、それを見てくれるサポーターも楽しんでもらえたらうれしいですね。