上写真=横浜FCがまたも首位に。勝ち点3差をつけて前に出た(写真◎J.LEAGUE)
熊本が3連勝でプレーオフ圏内をキープ
J1第28節で、3強に動きがあった。横浜FCが再び首位に立ったのだ。
東京ヴェルディとのアウェーゲームは、攻め合いでお互いにチャンスが多かったが、決めきれずに0-0のまま時計は進んだ。しかし、しぶとかったのは横浜FCのほう。77分、左CKをファーで岩武克弥がヘッドで押し込んで、ついに均衡を破った。この1点を守り抜いて勝ち点3を積み上げて、ついに単独首位に立った。
首位のアルビレックス新潟対5位のファジアーノ岡山、3位ベガルタ仙台対4位V・ファーレン長崎という上位対決も見逃せなかった。
新潟と岡山はゴールの奪い合い。岡山が早々の13分に田中雄大がミドルシュートを流し込んで先制すれば、新潟も21分、ゴール右からのFKを島田譲が直接ゴール左に突き刺して同点に。ここからは新潟が圧倒的に押し込んで、32分には伊藤涼太郎の左足のミドルシュートがきれいにゴール右に飛び込むファインゴールで、逆転に成功した。
しかし、後半開始早々の47分、ミッチェル・デュークが左からのクロスをヘッドで送り込んで岡山が同点にすると、後半は逆に岡山ペース。88分にはついにCKの流れから最後はヨルディ・バイスが蹴り込んで、土壇場でひっくり返した。これが決勝点となって、岡山がアウェーで大きな勝ち点3を手に入れた。
仙台対長崎も白熱。長崎の先制ゴールは12分で、エジガル・ジュニオが左からのクロスを蹴り込んだのだが、トラップしたときにボールが右手に当たっているようにも見え、仙台はファウルをアピールしたものの、そのままゴールが認められた。VARのいないJ2の難しさだ。次の1点も長崎が奪う。68分に、右CKを低くマイナスへ入れると、山崎亮平がダイレクトで蹴り込んでリードを2点に広げた。
もちろん、仙台にも意地がある。ゴール前の混戦からPKを獲得して、90+3分に中山仁斗が確実に決めた。しかしほとんど時間は残されておらず、タイムアップ。アウェーの長崎が熱戦を制した。
これで首位の横浜FCが一歩抜け出し、勝ち点3差で新潟が、さらに3差で仙台が追いかける状況に。4位の長崎は仙台に5ポイント差にまで詰め寄ってきて、混戦に食い込みそうだ。
好調を維持しているのはロアッソ熊本。J3からの昇格組だが、今節でもツエーゲン金沢を3-0の完勝で下している。堅守が冴えて、ここ5試合で手にした4勝は、すべてクリーンシート。もう1試合は1-1の引き分けで、つまり5試合で失点はたったの1だ。全体の3分の2を消化した時点で、プレーオフ圏内の6位をキープしている。
J2第28節の結果
■7月23日
岩手 1-3 町田
得点:(岩)牟田雄祐(町)太田修介、長谷川アーリアジャスール、太田修介
新潟 2-3 岡山
得点:(新)島田譲、伊藤涼太郎(岡)田中雄大、ミッチェル・デューク、ヨルディ・バイス
徳島 0-0 琉球
仙台 1-2 長崎
得点:(仙)中山仁斗(長)エジガル・ジュニオ、山崎亮平
山形 0-1 群馬
得点:(群)小島雅也
栃木 2-1 山口
得点:(栃)オウンゴール、根本凌(山)生駒仁
大宮 0-0 秋田
■7月24日
東京V 0-1 横浜FC
得点:(横)岩武克弥
熊本 3-0 金沢
得点:(熊)髙橋利樹、杉山直宏2
※水戸ホーリーホック対大分トリニータ、ジェフユナイテッド千葉対ヴァンフォーレ甲府は中止、代替日は未定