明治安田生命J2リーグは7月10日に第26節が行われた。3連戦の最終戦ということもあってか、11試合中、半数以上の6試合でドロー。横浜FC、ベガルタ仙台、V・ファーレン長崎、ファジアーノ岡山と足踏みした上位陣で、アルビレックス新潟は勝利を収めて首位に返り咲いている。

上写真=新潟が山口に快勝し、23節に敗れて明け渡していた首位の座を取り戻した(写真◎J.LEAGUE)

11試合中、6試合が引き分けに

 J2は3連戦の3戦目で疲労の蓄積も影響したのか、ドローが6試合もあった。上位陣もこの影響を受け、首位の横浜FCは徳島ヴォルティスとのアウェーゲームに1-1で引き分けた。

 長谷川竜也のFKに絶好調の小川航基が飛び込み、こぼれたところに詰めていた岩武克弥が無人のゴールに押し込んだのが29分のこと。横浜FCが幸先よく先制した。しかし徳島がここから猛反撃。何度もゴールに迫って押し込んでいくと、72分にペナルティーエリアの中でラストパスを受けた杉森考起が落ち着いてゴール左に流し込み、同点とした。このまま1-1で引き分けて、横浜FCは勝ち点1を積み上げるにとどまった。徳島は実に、15試合目のドローだ。

 3位のベガルタ仙台も同じく、アウェーで先制しながら追いつかれる展開だった。最下位のFC琉球を相手に、開始わずか5分で右サイドをスピーディーに突破し、最後は真瀬拓海が蹴り込んで先制した。だが、40分に得たPKを止められたのが悔やまれ、このあとはゴールを割ることはできず、逆に後半開始直後の47分に同点ゴールを浴びた。こちらも1-1で終えて足踏みだ。

 4位のV・ファーレン長崎は2点差を追いつかれて反省の残る一戦に。10分にエジガル・ジュニオ、43分にオウンゴールと前半のうちにリードを2点に広げて折り返した。これを取り返すべく後半にギアを上げた岩手は、65分に弓削翼が、72分にオタボーがともに強烈なミドルシュートをたたき込んで、同点に追いついてみせた。

 5位のファジアーノ岡山もドローだったが、こちらは追いついた結果。大分トリニータとのアウェーゲームで先制され、追いつき、また勝ち越され、という展開の中、80分に同点にしてみせる。ロングスローの流れから、右からの河野諒祐のクロスを柳育崇が豪快なヘッドでゴール右に突き刺して、2-2で勝ち点1をもぎ取った。

 そんな中で、アルビレックス新潟が勝利を収めて首位に返り咲いた。レノファ山口FCとのアウェーゲームで、前半終了間際の45分と後半開始早々の50分に鈴木孝司が連続ゴールを挙げれば、その鈴木のアシストから伊藤涼太郎が73分にダメ押しゴールと余裕の試合運び。終了間際に1点を許したのは余計だったが、連敗を免れて、横浜FCが引き分けたことで勝ち点51で並んで得失点差で上回って、3節ぶりの首位を取り戻した。

長崎はホームで2点差を追いつかれてしまった(写真◎J.LEAGUE)

岡山は追いついてドロー。柳育崇の得意のヘッドで勝ち点1をもぎ取った(写真◎J.LEAGUE)

J2第26節の結果

■7月10日
水戸 1-1 金沢
得点:(水)梅田魁人(金)毛利駿也

千葉 0-1 栃木
得点:(栃)植田啓太

甲府 3-1 秋田
得点:(甲)長谷川元希、野澤陸、松本凪生(秋)武颯

徳島 1-1 横浜FC
得点:(徳)杉森考起(横)岩武克弥

長崎 2-2 岩手
得点:(長)エジガル・ジュニオ、オウンゴール(岩)弓削翼、オタボー

山形 0-1 熊本
得点:(熊)菅田真啓

群馬 0-2 町田
得点:(町)平戸太貴、ドゥドゥ

大宮 2-2 東京V
得点:(大)富山貴光2(東)河村慶人、加藤蓮

山口 1-3 新潟
得点:(山)梅木翼(新)鈴木孝司2、伊藤涼太郎

大分 2-2 岡山
得点:(大)中川寛斗、長沢駿(岡)佐野航大、柳育崇

琉球 1-1 仙台
得点:(琉)中野克哉(仙)真瀬拓海