明治安田生命J2リーグ第17節が5月21日、22日に行われた。注目となった3位アルビレックス新潟対2位横浜FCの上位対決は、緊迫の展開が予想されたものの新潟が快勝して2位浮上。前節で首位に立ったベガルタ仙台も4ゴールを集めて、きっちり首位をキープしている。

上写真=小見洋太(中央)と三戸舜介(右)の19歳コンビの活躍で、新潟が横浜FCに快勝した(写真◎J.LEAGUE)

秋田対東京Vは計6ゴール

 J2第17節で注目だったのが、2位横浜FCと3位アルビレックス新潟の直接対決だ。結果は、新潟が3-0で完勝。19歳コンビが躍動した。

 先制ゴールは、開始わずか27秒で生まれた。右サイドでプレスをかけて奪って左へとつなぎ、今季初スタメンの小見洋太がカットインからシュート、GKスベンド・ブローダーセンがセーブしたものの、逆サイドでこぼれ球に反応した三戸舜介が流し込んだ。

 この低く鋭いシュートを放った小見は、止まらなかった。6分にも右サイドでルーズボールを奪い取ると、そこから左サイドへとつないでいって13本のパスで完璧に崩し、最後に小見がゴール右にていねいに流し込んであっという間に2-0とした。小見は50分にも相手ゴールに近い場所で相手がボールの処理をもたついたところを奪い取り、そのままGKもかわしてゴールに流し込んだ。

 小見の2得点1アシスト、三戸の1得点1アシストに、守備も引き締めて完封勝利。勝ち点32として横浜FCに追いついて得失点差で上回り、入れ替わって2位に浮上した。

 その上を行くのがベガルタ仙台。前節で首位に立って迎えたアウェーの大宮アルディージャ戦で、こちらもゴールラッシュを見せた。

 30分に左からのクロスに右足を合わせた名倉巧が先制すると、9分後には左CKからニアで若狭大志がヘッドで流したところに、富樫敬真が同じくヘッドで送り込んでテンポよく得点を重ねた。

 大きかったのが3点目。54分に大宮に一度ゴールを許して1-2と詰め寄られたが、わずか6分後に突き放したからだ。4月のJ2月間MVP氣田亮真のカットインからのパスを受けたフォギーニョが強烈なミドルシュートを突き放して、再びリードを2点に広げた。最後は82分のフェリペ・カルドーゾ。左からの内田裕斗のクロスをヘッドでゴール右に流し込んだ。アディショナルタイムに1点を返されるが、アウェーで4-2で勝ちきって、首位をキープした。

 同じく多くのゴールが生まれたのが、ブラウブリッツ秋田と東京ヴェルディのゲーム。アウェーの東京Vが3分に幸先よく決めた杉本竜士が55分にも高速カウンターから追加点、さらにはその3分後に小池純輝が決めて、余裕を持って試合を進めた。ところが、ここから秋田が大逆襲。65分と73分に井上直輝が連続ゴールを決めると、90分には輪笠祐士のロングシュートがゴール右に転がり込んだ。この3ゴールはすべて、セットプレーの流れから決めたもの。秋田の粘り強さが実った形で、東京Vとしては第15節の新潟戦で3点のビハインドを追いついていたが(最終結果は3-4)、今度は逆の立場になってしまったのはもったいなかった。

 水戸ホーリーホック対いわてグルージャ盛岡でも、水戸に3ゴールが生まれた。新里涼が32分、相手GKのキックミスを受けて40メートル弱ほどの距離から無人のゴールにロングシュートを蹴り込んだ。48分と68分には木下康介が連続ゴール。木下はこれで計8ゴールとして、得点ランクで首位の小川航基(横浜FC)に2点差に迫っている。

両チーム合わせて6ゴール。秋田対東京Vは最後に輪笠祐士(6)が決めて3-3に(写真◎J.LEAGUE)

水戸は木下康介(右)の2ゴールなどで岩手に3-0の快勝(写真◎J.LEAGUE)

■J2第17節の結果

■5月21日
熊本 1-1 千葉
得点:(熊)高橋利樹(千)鈴木大輔

秋田 3-3 東京V
得点:(秋)井上直輝2、輪笠祐士(東)杉本竜士2、小池純輝

大宮 2-4 仙台
得点:(大)富山貴光、菊地俊介(仙)名倉巧、富樫敬真、フォギーニョ、フェリペ・カルドーゾ

新潟 3-0 横浜FC
得点:(新)三戸舜介、小見洋太2

金沢 1-1 山形
得点:(金)杉浦恭平(山)藤田息吹

徳島 0-1 栃木
得点:(栃)矢野貴章

水戸 3-0 岩手
得点:(水)新里涼、木下康介2

岡山 1-0 大分
得点:(岡)チアゴ・アウベス

琉球 1-1 甲府
得点:(琉)上原慎也(甲)松本凪生

■5月22日
町田 2-0 群馬
得点:(町)佐野海舟、ドゥドゥ

山口 1-2 長崎
得点:(山)沼田駿也(長)江川湧清、植中朝日