明治安田生命J2リーグは5月8日に10試合が行われた。ゴールデンウィークの5連戦の最後に多くの会場で見られたのが、劇的な結末。アルビレックス新潟が3点差を追いつかれながら素晴らしいゴールで勝って首位に浮上、ほかにもアディショナルタイムに動きがあった試合が3つあった。

上写真=アルビレックス新潟が矢村健の強烈ミドルで勝ちきって、ついに首位へ(写真◎J.LEAGUE)

大宮対岩手戦は中止で後日開催

 ゴールデンウィークの5連戦の最後に、劇的な結末が各会場で相次いだ。

 ついに首位が入れ替わった。新しくランキングのトップに立ったのは、アルビレックス新潟だ。

 2位で迎えた6位東京ヴェルディとの上位対決は、前半で一気に動いた。27分に高木善朗が軽やかなターンから左足を振り、古巣からゴールを奪って先制。30分には松田詠太郎がトラップから素早く左足で蹴り込んでゴール左に流し込み、35分には松田の左突破からのクロスを舞行龍ジェームズがヘッドで押し込んで、8分間で3ゴール。圧倒的優位で後半に入った。

 東京Vも黙ってはいない。後半に一気に逆襲に転じると、開始早々の50分に新井瑞希の左からのシュートが相手に当たってホップしてゴールに飛び込み、まず1点。これを号砲に、58分にはまたも新井が左からカットイン、中央に飛び込んだバスケス・バイロンがクロスをうまく合わせると、65分には馬場晴也の縦パスで裏に抜けたバイロンがまたもゴール。ついに3点差を追いついてみせた。

 しかし、これで試合は終わらなかった。88分に島田譲の縦パスを受けた矢村健が20メートルほどの距離から左足を振り抜いて、アウトにかかってカーブがかかったボールが左ポストに当たってゴールへ。点の取り合いを美しいゴールで締めた。

 前節初黒星を喫した首位の横浜FCが、ブラウブリッツ秋田に0-1で敗れて連敗したため、新潟が首位へ。同じくV・ファーレン長崎に2-0で勝ったベガルタ仙台も2位に浮上し、横浜FCは3位に下降した。

 その他の試合では、スコアレスドローが3試合もあったほか、アディショナルタイムのドラマも3試合。

 モンテディオ山形対大分トリニータは、7分が目安のアディショナルタイムで山形が90+3分にチアゴ・アウベスがゴール前で冷静に蹴り込んで先制、このまま逃げ切るかと思われたが、90+8分に右サイドからのクロスにペレイラがダイビングヘッドで決めて1-1の同点に。劇的な幕切れとなった。

 ツエーゲン金沢対レノファ山口FCは90+4分、山口のFKを守った金沢がカウンターを仕掛け、大石竜平がドリブルで自陣から持ち運んでから杉浦恭平がシュート、GK関憲太郎がはじいたところを大石がプッシュして、ついに決勝ゴールを決めきった。ジェフユナイテッド千葉とファジアーノ岡山の一戦も同じ90+4分に決勝ゴール。87分に交代でピッチに入っていた高橋壱晟が、右からの折り返しをきっちりとゴールに送り込んで、勝利をもぎ取った。

 なお、大宮アルディージャ対いわてグルージャ盛岡は、岩手に新型コロナウイルス陽性者が多数出たために中止、日を改めて行われる。

山形対大分はアディショナルタイムに1点ずつ決めてドローに(写真◎J.LEAGUE)

金沢対山口では、90+4分にカウンターから金沢の大石竜平が決めて劇的勝利!(写真◎J.LEAGUE)

J2第15節の結果

■5月8日
秋田 1-0 横浜FC
得点:(秋)小暮大器

熊本 0-2 琉球
得点:(琉)草野侑己、上原慎也

山形 1-1 大分
得点:(山)チアゴ・アウベス(大)ペレイラ

水戸 0-0 町田

群馬 0-0 徳島

新潟 4-3 東京V
得点:(新)高木善朗、松田詠太郎、舞行龍ジェームズ、矢村健(東)新井瑞希、バスケス・バイロン2

金沢 1-0 山口
得点:(金)大石竜平

長崎 0-2 仙台
得点:(仙)富樫敬真、氣田亮真

千葉 1-0 岡山
得点:(千)髙橋壱晟

栃木 0-0 甲府

※大宮対岩手は中止で、代替日は決定次第、発表される