上写真=永井監督は中断期間中、チームの共通理解が深まったと語る(写真◎東京ヴェルディ)
町田はアグレッシブ度が増した印象
東京Vにとって再開初戦相手である町田は、リーグ再開を前に浦和や鹿島との練習試合で仕上がりの良さを示した。実際に試合映像を見たという永井監督は、その町田について「非常に組織されていいチームだなというのは感じています。甲府と戦った開幕戦よりもアグレッシブ度が増してきている」と印象を語った。
だが、J1チーム相手にがっぷり四つに組んで戦った町田の長所を認めながらも、指揮官は言い切った。
「われわれがしっかりボールを保持して試合をしていくのがスタートかなと思います」
これまでも指揮官が繰り返してきた考え方だ。
「ただ、われわれのサッカーをするというのは大前提であるんですけども、相手ありきなんで。相手がどこを攻めてくるのか、どこを守りたいのか、どこでボールを奪いたいのか、ということをいつも見ながら。より相手を見るということを、この中断期間はとくにやってきたつもりです」
徳島との開幕戦では相手を把握できず、持ち味を発揮できなかったために0-3で敗れた。だからまず相手を見ることの重要性をチームで確認した。そしてもう一つ、時間を割いたのがベースの部分の確認。永井ヴェルディに根幹だった。
「ベースというか、一番大事な立ち位置の確認にはすごく時間を使いました。どういうサッカーをしていくかということを改めてみんなで共有する作業に、かなり時間を費やせたと思います。(チームの)共有度は間違いなく、上がっている」
映像を駆使し、スムーズにボールをつなぎ、敵陣へと攻め入るために重要な「選手の立ち位置」を確認した。まず相手を見ること。そして適正な場所に立ってプレーすること。中断期間中に取り組んで手にしたものを、本日、公式戦のピッチで表現することになる。
「いよいよと言いますか、本当に再開は楽しみでした。リセットして、われわれのサッカーを見せていけるようにやっていきたい」
現在の順位は21位(群馬と並んで最下位)だが、「強がっているわけではなく、まだ1試合を終えただけ。これからだな、と思います」と指揮官。「再開試合というより、2回目の開幕戦みたいなものですね」とも。
今季のホーム初戦は「2回目の開幕戦」。リセットした永井ヴェルディが、新たなスタートを切る。