Jリーグが帰ってくる。J1は7月4日から、J2とJ3は6月27日からリーグが再開(開幕)する。4か月間、待ち望んだ試合を前に、サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」で、18媒体横断企画を実施した。全56クラブの選手・監督・関係者にインタビュー。「THIS IS MY CLUB-FOR RESTART WITH LOVE-」をテーマに話を聞いた。ヴァンフォーレ甲府で18年目のシーズンを戦うDF山本英臣は、自粛期間中に「自分はサッカーに生かされている」と感じたという。

「今年はみんなギラギラしている」

本インタビューはオンラインで実施。自分の考えを瞬時に的確に言葉にするクレバーさが印象的だった(写真◎スクリーンショット)

ーー26日に40歳の誕生日を迎え、翌日の6月27日に約4カ月ぶりにリーグが再開します。

山本 個人としては再開が決まり、本当にホッとしました。そしてみなさんがこれから少しずつ日常を取り戻していく中で、スポーツが大きな役割を担うんじゃないかと思っています。その意味でも、しっかり準備したい。

ーー再開後の日程はこれまでないハードなものです。率直にどう感じていますか。

山本 相当に厳しいとは思います。でも、サッカーができなかった状況を考えたら、前向きにとらえられますよ。チーム全員もそういう気持ちになっていますし、みんなで乗り切ろうと話しています。今季は全員の力が必要だし、一人でもリカバリーをさぼったり、そういう選手が出てきたとしたら、そのチームは脱落すると思う。

ーー今季は「降格なしで昇格あり」、さらに参入プレーオフもないレギュレーションに変更されました。チームに心理的な影響はないでしょうか。

山本 正直、始まってみないと分からないところもあります。ただ、降格がないということは下位にいるチームもアグレッシブに戦えるということ。そういう対策もしながら、色んな意味でサッカーを使い分けることができないと難しい気はしています。でも、僕らには慢心はない。「降格がないから負けてもいい」とはならないチームだと思うし、今年はかなり選手が入れ替わってみんながギラギラしている。普段の練習から1試合でも多く試合に出たいという気持ちが伝わるので、上を見て戦えると思っています。若い選手が自信をつければ、という感触があります。

ーー山本選手から見た今年のチームの特徴とは?

山本 今年は前線に、かなり強力な選手がそろって、彼らはサボらずにしっかり守備もしてくれる。すごくアグレッシブなサッカーができると思っています。開幕戦は少し後ろ髪を引かれるようなサッカーになって、残念でしたけれど(町田と0-0で引き分け)。

ーーこの中断期間で、チームとしてアグレッシブに戦うという意識のすり合わせや、戦術の浸透が進んだ印象はありますか。

山本 いくつかのパターンも用意しながら、意識を合わせていこうとやってきましたし、伊藤(彰)監督もすごく攻撃的なサッカーが志向していると思うので、その点は進んだと思っています。

ーー再開後2試合はリモートマッチです。最後にファン・サポーターの方々にメッセージをお願いします。

山本 最初はリモートマッチになって皆さんの声援を受けられないのは心細いですが、僕たちは喜ぶ姿を見せたいと思っています。ぜひ画面越しに声援を送ってもらって、一緒に頑張りましょう。サッカーの素晴らしさを、共有しましょう。

取材・構成◎佐藤 景 写真◎ヴァンフォーレ甲府、J.LEAGUE

◎Profile
やまもと・ひでおみ◎1980年6月26日、千葉県出身。ジェフ市原(現千葉)の下部組織で育ち、市原でトップデビュー。2003年に甲府に加入し、今年で在籍18年目。2009年から10年間、主将を務め、2年前から副将としてチームを支える。その正確なキックと優れた守備スキルはチームの変わらぬ武器。DF。175㎝、69kg