Jリーグが帰ってくる。J1は7月4日から、J2とJ3は6月27日からリーグが再開(開幕)する。4か月間、待ち望んだ試合を前に、サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」で、18媒体横断企画を実施した。全56クラブの選手・監督・関係者にインタビュー。「THIS IS MY CLUB - FOR RESTART WITH LOVE - 」をテーマに話を聞いた。今季で愛媛FC在籍7年目を迎えるDF西岡大輝は、自粛期間を経て、クラブ愛が強くなったと語る。

「愛媛FCファミリーで戦う」

練習からバチバチやり合っていると西岡。6月27日に向けて準備を進める(写真◎愛媛FC)

――チームは5月12日にグループトレーニングを開始し、5月19日から全体練習を再開しました。活動休止前と比べて雰囲気は変わりましたか。

西岡 良くも悪くも、いままでどおりですね。練習中はバチバチやり合って、ときにはケンカもあるけど、ピッチを離れれば仲がいい。そのオンとオフが今年はすごくはっきりしているように感じています。あとは、僕もそうですけど、J1でなかなか試合に絡めなかった選手だったり、J2でも能力があるのに試合に出られなかった選手が集まっているので、ハングリー精神や反骨心を持った人間ばかりです。そういったものを持った選手じゃないと、このチームではやっていけないと思うし、それが愛媛のカラーだと思っています。

――愛媛FCは経験豊富なベテラン選手も多く在籍しています。

西岡 うちのチームは30代後半の山瀬(功治)選手、岡本(昌弘)選手がめちゃくちゃ練習するんです。グループトレーニングのときに僕は功治さんと同じグループだったんですけど、あの人はマスクをしながら誰よりも速く走って、嬉しそうにタイムを報告してくるんですよ(笑)。だから愛媛では30代前半もみんな若手です。

――山瀬選手は自粛期間も相当追い込んだんでしょうね。

西岡 僕は功治さんと家が近いのですが、自宅付近を走っているときに一度、ランニング中の功治さんの後ろ姿を見かけたんです。それで、追いついてやろうと思って走ったんですけど、気づいたら見えなくなりました(笑)。あれは相当の速さでしたよ。歩道ってそんなに速く走っちゃいけないと思うんですけどね(笑)。キレキレの姿を見て、俺もやらなきゃいけないなと思いました。

――ベテランの背中を見て頑張ろうと。

西岡 見えなくなったんですけどね(笑)。あの人はいつでも刺激を与えてくれます。

――西岡選手は今季で在籍7年目を迎え、西田剛キャプテンと並んでチーム最古参です。この期間でクラブに対する思いなど変化はありましたか。

西岡 いろんなことを考えさせられましたね。クラブのために何かしたいという思いが強くなりました。この前、紅白戦を選手の解説付きでライブ配信をしたのですが、あれは僕と前野(貴徳)と森谷(賢太郎)の同級生3人で考えたことなんです。それをフロントの方に相談して、決まった企画でした。僕は頭が良くないので、いままではサッカーを一生懸命やっていればいいだろうと思っていたんですけど、この期間に考えが変わりました。フロントの人たちが再開に向けてすごく頑張ってくれていて、その姿を間近で見ているので、やらないといけないなと。みんなが同じ方向を向いて、愛媛FCファミリーで戦うんだいう気持ちです。