クラブ創設35周年を迎えるガンバ大阪のキーマンたちを取り上げる『集中連載』。第4回は昨季途中にサンフレッチェ広島から期限付き移籍で加入し、2026年より完全移籍となった満田誠だ。イェンス新体制のガンバ、そしてそのガンバでの自身の役割について語った。

「攻撃の意識を強めることと並行して、失点を減らす」

昨季途中加入の満田誠は23節の大阪ダービーに先発し、1-0の勝利を収めた(写真◎Getty Images)

 そんな25年シーズンを経て、完全移籍になった今シーズンを戦う上で満田が意識するのは、目に見えた『結果』だ。思えば一昨年まで在籍した広島時代はボランチやウイングバックなどでのプレーが増えた中で「前への選択や思い切りの良さという本来の自分の持ち味より『横』の選択をすることが増えていた」と満田。それもあってガンバでの昨年は「シュートの回数や足を振る場面を増やしたい」と話していたが、今シーズンもそこは引き続き追求していくことになる。

「広島時代の24年もそうだったように、どれだけ短い時間でも『結果』を出さなくちゃ評価はされないということはプロになってあらためて感じた部分。だからこそ去年もとにかくピッチに立つ限りはペース配分をすることなく、与えられた時間の中でとにかく最初からギア全開でゴールを狙いにいこうと思っていました。結果的に後半戦はガンバでもボランチでプレーすることが多かったとはいえ、そこを自分の中で持ち続けられたのは良かったと思っていますし、その中でもシュートとかゴールへの意識がより強くなったのは今年につながる部分なのかなと思っています。ただ、一方で、1試合の中で最低でも3本くらいはシュートを打てるようにならないと明確な数字にはつながらないのかな、とも感じたので。そこは今シーズン、より意識していきたいところです」

 昨年のデータを振り返ると満田のシュート数は、宇佐美貴史(63本)、イッサム・ジェバリ(60本)、デニス・ヒュメット(55本)らFW陣に次いで4番目の40本。チーム内では決して少なくはない数字だったとはいえ、リーグ全体を見渡すと多かったとも言い切れないからこそ、シュートの意識を強く持つことは、満田のみならずチーム全体をゴールに近づけることになるだろう。それは今シーズン、イェンス・ヴィッシング新監督が志向する「前へ」の意識を強めたサッカーにもリンクするはずだ。

「まずは任されたポジションで、与えられたタスクをプレーで表現するのが1つと、イェンスのサッカーでは、前線からのハイプレスから出来るだけ高い位置でボールを奪う、後ろもそこにしっかりついていくことが基本なので。常に前線の選手がファーストディフェンスでスイッチを入れなくちゃいけないし、そこからチームとしての攻撃が始まるからこそ、その役割は僕自身も意識しています。ただ、沖縄キャンプでの最初の練習試合となったFC町田ゼルビア戦を含め、自分たちがボールを持てているときは必然的に攻めている時間が長くなるとは思うんですけど、相手が繋いでくるチームというか、ボールを持つことを好むチームに主導権を握られてしまう展開になると、そのプレッシャーの掛け方やいくタイミングは考えないと失点のリスクが高くなるのかなと思うので。その部分はこの先、開幕までの準備期間で取り組んでいくことになるんじゃないかと思っています」

 攻撃の役割のみならず『守備』のことを意識するのは、昨年は55に膨らんでしまった失点数を明確に減らすため。また、長いリーグ戦を勝ち抜けるチームになるには「不用意な失点をしないことが肝」だと考えているからだ。

「リーグ戦で上位を争えるチームは良くない試合でも勝点を積み上げられているというか。去年の鹿島アントラーズみたく、流れを相手に渡してしまったとしても我慢して、1本のチャンスを仕留め切るというような勝負強さを備えていると思うんです。それを踏まえても、うまくいっていない展開での我慢強さというか『失点しないこと』は大事になってくるのかな、と。サッカーなので攻撃力、得点力があるのも大事ですけど、リーグ戦は結局、失点の少ないチームが上位にいますしね。まして昨年のガンバの戦いを振り返ると、先に失点してしまった試合は苦しい展開に追いやられることが多かったという反省からも、今シーズンは攻撃の意識を強めることと並行して、失点を減らすことは意識しなくちゃいけない部分だと思っています」