上写真=厳しくも充実したキャンプを過ごした安部柊斗(中央・13番/写真◎佐藤景)
加入2年目の充実「僕は気持ちよくやれています」
沖縄キャンプも半分の日程を過ぎた1月の午後。昨年以上に強度の高い、ハードなトレーニングが続いている状況にも、安部柊斗の表情は晴れやかだった。
「疲労感は意外と全然、ないです。ベルギーでプレーしていたときのシーズン前のキャンプはもっとキツかったというか。素走りのメニューも多くて『こんなに走るんだ』と驚いた自分もいたんですけど、その免疫があるからか、みんながキツいと言っているメニューも僕は意外と気持ちよくやれています」
思えば昨年5月、モレンベークからガンバ大阪に完全移籍をした直後は、日本特有の『暑さ』にやや手こずっている印象もあった。だが、そこから半年以上の時間が過ぎ、環境への適応はもちろん『日本で戦う体』を取り戻した上で新シーズンを迎えられているのも大きいという。
「去年の入りはコンディション的にも正直、難しかったというか。約2年ぶりに体感する日本特有の夏の暑さとか、湿度に慣れるのに2ヶ月くらいかかってしまった。その間も試合には出してもらっていたんですけど、僕自身は『全然自分のプレーを出せていない』みたいな感覚もあって、レッドカードでの退場が2度続いたのもそういった気持ち的な焦りみたいなのが影響していた気もします。
ただ、シーズンが進んでいく中では体も含めてうまく順応していけたし、個人的に1年半の長いシーズンになったとはいえ、終盤も体の疲労感も感じずに戦い抜けた。これは、こまめに続けていたセルフケアがうまくいったのもあるかも。というのも、ベルギー時代は基本的にトレーナーに体をほぐしてもらうとなると、オイルを塗ってリンパを流すというマッサージがほとんどだったんですけど、それが自分には合わなかったんです。英語で痛い箇所を細かく説明するのが難しかったのもありました。
なので、家でストレッチを中心としたセルフケアを念入りにするようになり、ガンバに加入してからもずっと続けていたら、それが自分に合っているようで、今も体の状態がすごくいい。ストレッチなら自宅でも、遠征先でも、こうしたキャンプ地でも場所を問わずに出来ますしね。そことケガ予防のための筋トレは今シーズンも続けていこうと思っています」
昨年はシーズン途中の加入で、今回のようにチームを作り込んでいくキャンプを過ごせなかったのに対して、今年は仲間と寝食を共にしながらチームをイチから構築する時間を過ごせている。加えて、今シーズンのガンバはイェンス・ヴィッシング新監督が就任し、『前線からのハイプレス』『縦へ、前への意識づけ』が強調されている印象で、そのサッカーに安部自身のプレースタイルがマッチしていることも、体をより軽くさせているのかもしれない。
「イェンス(監督)には、とにかくボールを下げるな、と。ハイプレスでボールを奪った後も、とにかく前に、縦に、ということを常に求められているし、チーム全体に『前向き』のプレーが要求されます。もちろん、守備のリスク管理というか、ダブルボランチには前への意識を強めた中でも2人のバランス、約束事がいくつか提示されていますし、そこは僕自身も意識しなきゃいけないところだと思っていますが、いずれにせよ、気持ちもプレーもまずは前へ、というサッカーは自分の特徴にも合っている気がするので。今はとにかくそこをより前面に出していこうという意識で取り組んでいます」