高校サッカーの公式戦が各地で始まっている。スーパープリンスリーグ中国に参加している岡山の玉野光南高の目標は、5年ぶりの選手権出場。公式戦でチーム力を高め、全国への扉を開くべく意気込んでいる。
上写真=スーパープリンスリーグ中国の開幕戦に臨んだ玉野光南高の先発メンバー(写真◎石倉利英)
新人戦優勝もインターハイは中止に
9月5日、玉野光南高の乙倉健二監督は試合前のミーティングで、選手たちに話しかけていた。
「高校サッカーは短くなってしまったけれど、ここからの2カ月間、しっかり頑張っていこう」
玉野光南は1984年創立の県立校で、サッカー部は選手権8回、インターハイ9回の出場を誇る。今年のチームは2月の新人戦でライバルの作陽高、岡山学芸館高、就実高を連破して優勝する好スタートを切っていた。
春からは、中国地方の強豪チームが参加する高円宮杯プリンスリーグ中国を戦いながら強化を進め、インターハイ予選に臨むはずだった。だが新型コロナウイルスの影響でインターハイは中止に。県高校総体の代替大会は実施されたものの、全国へとつながる戦いではなかった。
その後にプリンスリーグ中国は、一つ上のカテゴリーであるプレミアリーグWESTのサンフレッチェ広島ユースを加え、今年度限定の『高円宮杯スーパープリンスリーグ』として開催されることが決定。9月5日の開幕戦で、玉野光南は広島ユースと対戦した。
格上の相手に立ち上がりからボール支配率で圧倒され、何度もピンチを迎えたが、体を張った守備でしのぎ、カウンターでチャンスをうかがった。相手のシュートミスにも助けられて踏ん張っていたが、36分に先制点を奪われる。
さらに前半アディショナルタイムの45分+3分にも失点し、0-2で前半を終えると、後半立ち上がりの47分には3失点目。その後も劣勢は続き、終了間際に2点を追加されて0-5の大敗となった。