1月9日、タイで開催されているAFC U-23選手権で日本は初戦のサウジアラビア戦に臨み、1-2で敗れた。気候条件が本大会に近いとされる『プレ五輪』の初戦でミスから終盤に失点し、惜敗。苦しいスタートとなった。

上写真=切れ味鋭いドリブルと得点で存在感を示した食野

■2020年1月9日 AFC U-23選手権 グループステージ第1節
 日本 1-2 サウジアラビア
 得点:(日)食野亮太郎 (サ)アルクライフ、ガリーブ

グループ最下位に沈む

 今大会は東京五輪のアジア予選を兼ねており、五輪開催国であり出場権を持っている日本以外の15チームは、わずか3枠の出場権を懸けて戦っている。そんな真剣勝負の場で日本は、どんなテーマを掲げて臨むのか。森保一監督は戦前、「勝利にこだわって戦う」と意気込みを語っていたが、いきなり出ばなをくじかれることになった。

 日本のフォーメーションは3-4-2-1。先発メンバーはGKが大迫敬介、3バックは渡辺剛、岡崎慎、古賀太陽で構成し、両ウイングバックは右を橋岡大樹、左を杉岡大暉が務めた。ドイスボランチには田中駿汰と田中碧が入り、2シャドーには旗手怜央と食野、1トップには小川航基が入った。

 立ち上がりはサウジアラビアのロングボール攻撃の処理に手こずり、やや押し込まれたが、時間間の経過とともにボール保持率を高め、連動した攻めを見せ始める。24分にはショートコーナーの流れから食野、26分には旗手、37分には結果的にオフサイドの判定だったが、リズムよく田中駿→小川→旗手とつないで惜しい場面を演出した。

 とりわけ、果敢なドリブル突破で好機を生む食野や相手の守備陣の間に顔を出してボールを引き出す旗手の2シャドー、二人と連動する小川、前線のトライアングルに積極的に縦パスを出す田中駿と田中碧のドイスボランチの動きが光った。

 ただし、攻めてはいてもゴールが遠い。無得点のまま45分を終えると、後半の立ち上がり早々にサウジアラビアの個人技に翻弄されて失点してしまう。最も警戒していたガリーブにゴール前までドリブルで進入され、最後はアルクライフに決められた。前半に訪れたピンチを好セーブでしのいだ大迫も、ゴール左隅を狙った相手の正確なシュートを防ぐことはできず。守備の人数がそろっていながら、日本は先制を許すことになった。

 しかし、すぐさま反攻してみせる。失点から6分後の56分、オープンプレーでゴールをもぎ取った。前半から果敢な仕掛けとシュート意欲を見せていたが食野が、左サイドの杉岡から横パスを受けるやボックス付近へ進入。わずかなシュートコースを見逃さずに右足を振り抜くと、ボールは相手DFに当たってそのままゴールに吸い込まれた。

 72分に小川に代わって上田綺世を投入し、日本は勝ち点3を狙いにいく。相手の疲労が見え始め、攻撃の圧力を強めるに格好の時間帯を迎えていた。だが、試合時間が残り5分を切ったところで、致命的なミスを犯してしまう。古賀から岡崎へのバックパスが、呼吸が合わずに流れると、アルブリカンにカットを許す。そのままボックス内に持ち込まれて、追走した岡崎が接触。ファウルを取られてPKを献上し、サウジアラビアに勝ち越されてしまった。

 残り時間はわずか。アディショナルタイムに旗手に代えて田川亮介、杉岡に代えて相馬勇紀をピッチに送ったが、ほぼ何もできないまま、無情にもタイムアップの笛が鳴った。

「初戦なんで最低でも勝ち点1を取りたかった。自分たちのミスということでショックは大きいですけど、切り替えて、第2戦、第3戦に、しっかり臨んでいきたいと思います」

 一時は同点となるゴールを挙げた食野は、フラッシュインタビューで、そう言って気持ちを前に向けた。

 日本と同じグループBのシリア対カタールは2-2の引き分けに終わっており、初戦を終えた段階で日本はグループの最下位に沈む。決勝トーナメントに進むためには、中2日で臨むシリア戦(12日)に負けることは許されない。

 まさしく背水の陣で臨むことになるシリア戦。真剣勝負の場で、プレッシャーのかかる試合で、戦える選手は誰なのか。そして指揮官は、どんな手腕でチームを勝利に導くのか。注目される。

This article is a sponsored article by
''.