12月28日、トランスコスモススタジアム長崎でU-22日本代表対U-22ジャマイカ代表の試合が行なわれ、試合開始からアグレッシブに攻め続けた日本が9-0で大勝。ゴールラッシュで2019年最後の代表戦を締めくくった。

上写真=直接FKを決めてゴールラッシュの口火を切った中山雄太(写真◎Getty Images)

■12月28日 キリンチャレンジカップ2019
Uー22日本代表 9-0 U-22ジャマイカ代表
得点:(日)中山雄太、旗手怜央2、前田大然、安部裕葵、東俊希、一美和成、三苫薫、岩崎悠人

出場メンバー:GK山口瑠偉、DF岩田智輝、岡崎慎(72分:高宇洋)、瀬古歩夢、中山雄太、MF松本泰志(81分:松岡大起)、長沼洋一、東俊希(81分:鈴木冬一)、旗手怜央(58分:岩崎悠人)、安部裕葵(58分:三苫薫)、FW前田大然(58分:一美和成)

たかが1試合されど1試合

 消極的な戦いぶりで完敗を喫し、一部で批判を浴びた11月のコロンビア戦とは打って変わって、日本は試合のスタートからアグレッシブなプレーを見せた。守備の局面では高い位置から相手にプレッシャーをかけてボールを回収。攻撃では次々に味方を追い越してパスコースを作り出し、ジャマイカを圧倒していった。特筆すべきは、攻から守、守から攻の切り替えの早さだ。

 5分にキャプテン中山雄太が直接FKを決めて先制すると、16分には素早いリスタートから松本泰志が左サイドをえぐって送ったクロスを旗手怜央が右足ボレーで合わせ、2点目。17分に旗手、右サイドの長沼洋一とつなぎ、最後はゴール前に走り込んだ前田大然がクロスに詰めて3-0とした。

 19分の得点も左サイドを攻略した形。中山のスルーパスを受けた東俊希がゴール前でフリーになっていた旗手にクロスを供給。旗手が今度は左足でダイレクトにボールを叩き、4点目となるゴールを決めた。

 ここからジャマイカのラフプレーが目立つようになる。日本の選手たちは何度もファウルでピッチに倒された。28分の得点もエリア内で安部裕葵が倒されて得たPKによるものだ。安部が自ら決めて5-0。日本は前半30分と経たないうちに大量リードを手にすることになった。

 後半に入っても流れは変わらず、51分には右サイドで得たFKを東が左足で蹴る。ゴール前の仲間に合わせたはずのボールは、そのまま相手ゴールに吸い込まれていった(6-0)。

 58分に日本は前田に代えて一美和成、安部に代えて三苫薫、旗手に代えて岩崎悠人を投入。相手もこの時点で3人を交代させており、より『テスト色』が濃くなると、ゲームもやや落ち着きだしたが、日本が攻め、ジャマイカが守る構図は変わらず。

 東に代えて鈴木冬一、松本に代えて松岡大起を投入した直後の82分には、一美が追加点をスコア。さらに88分には三苫、後半アディショナルタイムには岩崎が決めた。結局、9-0でゲームは終了。

「相手に合わせることなく自分たちのやるべきことをやろうと試合に臨んで、切り替えの部分やベースの部分をしっかり選手がやってくれた。今日のメンバーが良いプレーを示したことで、層の厚さを示せた。チームに良い競争が起こり、さらにレベルアップできると思う」

 森保一監督は、そう試合を振り返った。コロンビア戦とはそもそもメンバーが異なり、相手のレベルを考えても単純に比較できるものではないが、代表チームが最低限持っているべき「勝利への意欲」や「戦う姿勢」を見せられたのは一つの収穫と言えるだろう。

 試合後、キャプテンを務めた中山も、この試合が与える影響について問われて、こう答えている。

「僕も競争をしている立場なので、僕が発言するのは難しいですけど、もしも仮に僕がここに呼ばれず、この試合を見ていたら、少なくとも呼ばれていない選手は何かを感じてもらえたような試合だったかなと思う。この世代にとっては、いろんな選手が呼ばれて結果を出したということが、すごくいいものなのでは、と思います。僕もその競争にしっかりと勝っていきたいっていう、ポジティブな思いがあります」

「まだ1試合ですけど」と断った上で、中山もポジティブな要素が多かった試合であると話した。むろん今回、チームとして確認できたのは、あくまでベースの部分だ。五輪イヤーを迎えるあたり、そこから何を積み上げていくかがこれからは重要になっていく。

 試合の翌日29日には、1月8日からタイで開催されるAFC U-23選手権に臨むメンバーも発表される。海外組の招集は難しい大会ながら、東京五輪前の貴重な真剣勝負の場だ。チームが、どんな戦いを見せ、何を積み上げるのか。

 ジャマイカ戦で生まれたポジティブな空気どう変化していくのか、注目される。

取材・構成◎サッカーマガジン編集部 写真◎Getty Images

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