27日、U-22日本代表がU-22ジャマイカ代表と対戦する長崎で前日練習を行なった。会見に臨んだ森保一監督は「準備してきたものを最大限に出してほしい」と力を込め、2019年最後の代表戦での勝利を誓った。

上写真=今回の合宿ではチームのまとまりをテーマにしたという中山(左から2人目)

コミュニケーション不足解消へ

 11月17日のコロンビア戦の失敗から何を学んだのか――。2019年を締めくくる一戦で、東京五輪に向かうチームが示すべきはそこだろう。試合開始から積極性を欠いて後手を踏み続けたチームは、0-2で完敗を喫した。プレスがからず、中盤でボールロストを繰り返し、チームが求めてきた連係も連動も見せることはできなかった。何より戦う気持ちが見られなかったことで多くのファン・サポーターがフラストレーションを溜め込むことになった。

 そんな試合を経て臨む一戦が、今回のジャマイカ戦だ。前日会見で森保一監督は、試合後に選手に覚悟を問うた敗戦を踏まえて、選手に何を求めるかと問われると、こう話した。

「コロンビア戦から大幅にメンバーが変わり、選手にどれだけ響いたか分からないですが、日本代表チームとして、東京五輪に向かうチームで活動している選手たちなので、思いは共有していこうとやってきました。コロンビア戦の敗戦を踏まえて足りなかったものは、チームで共有できていると思う。選手たちには勝利を目指して勝つための準備をしてもらい、個々が持っている力を全部出してもらいたい」

 足りなかったものとは何なのか。

「チームの連係連動の部分は全然足りなかったと思います。明日の試合は意思統一をしながら試合を進められるように、勝利に向かって戦ってほしい。コロンビア戦は、国内で初めての試合でした。第1戦の戦いとして、東京五輪の初戦をイメージした。負けてよしというのは100パーセントないが、満員の観客の中で勝利を期待して応援して下さる方々がいる前で、絶対に勝ちたい気持ちを持った選手たちは、逆にプレッシャーとなって、少し硬さもあったと思います。そこは来年の東京五輪の初戦を考えると、シミュレーションになったと思うので、今回の長崎での試合は試合の入りからアグレッシブに戦ってもらえるように準備したい」

 指揮官の言葉を整理すれば、「アグレッシブさ」、「チームの連係連動」、「プレッシャーに負けない精神力」がコロンビア戦で敗れたチームには足りなかったということになる。東京五輪の開幕戦でかかるプレッシャーは、テストマッチであるコロンビア戦の比ではない。まず、試合に臨む準備という点では選手のみならず、スタッフも含めてマネジメント面に反省すべき点があったのは疑いようのないところだ。

 24日から始まった今回の合宿では、多くの時間が取れたこともあり、2日目、3日目に午前午後の2部練習を行なうなど、11月の時よりも濃密な時間を過ごせている。しかも選手同士が自らコミュニケーションを取り、選手だけのミーティングも実施。試合前日の夜にも選手によるミーティングが予定されていることを何人もの選手たちが明かしている。指揮官もポジティブな変化と感じているようだ。

「コロンビア戦の反省として、意思疎通が足らず、選手がお互いの良さを出せなかった、チームとして機能できなかったことがある。それを反省点として、積極的にコミュニケーションを取り、ピッチ内外で良い準備をしてくれていると思う。紅白戦で1本目よりも2本目の方がよくなったのは、試合中もそうだが、ハーフタイムに選手同士がコミュニケーションをとって、より良くしていこうと実践してくれたから。私から言われた、コーチから言われたというのではなく、自分たちがうまくいくようにコミュニケーションを取って、高め合ってからだと思う」

中山雄太が見せた変化

画像: 11月のコロンビア戦ではミスもあり、中山自身も思うようにプレーできなかった(写真◎Getty Images)

11月のコロンビア戦ではミスもあり、中山自身も思うようにプレーできなかった(写真◎Getty Images)

 これまで東京五輪代表候補チームで何度もキャプテンを務めてきた中山雄太も、チームの変化について口にした。

「(今回の合宿は)チームとしてのまとまりがある。まとまりは今回、自分の中でテーマにしてチームに持っていきたいと考えた部分だった。そこはクリアになってきてるという手応えを感じている。
(コロンビア戦の反省からか?)そうですね。思い返せば、過去の活動で勝っている試合でも、そういうのがあったかというと不足していたと思う。きっかけはコロンビア戦、あの敗戦からいろいろなことを考えて、今回、トライしてみようと思った。
 まずは僕自身が思ったことを言う。それを僕だけじゃなくて、周りも言い合おうと。この活動では招集が久しぶりの選手、初めての選手、さまざまな選手がいるなかでも、そういうのを大事にしていこうと、僕から発信させてもらった。僕も何回かA代表の活動に参加させてもらい、今回、僕がこれをトライしようっていうところで、森保さんにも相談した」

 選手の中でもコロンビア戦は自分たちを見つめ直すきっかけになっている。相手の地力はもちろん違うが、まずはジャマイカにしっかり勝って、2019年を終え、五輪イヤーに突入したいところ。もちろん、チームの変化を示した上で。

 U-22日本代表とU-22ジャマイカ代表との一戦は、今夜(28日)、19時20分にトランスコスモススタジアム長崎でキックオフされる。

構成◎サッカーマガジン編集部

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