南米予選1位の実力は本物だった。U-24日本代表は良い時間帯をつくりながらも先制を許し、試合巧者のU-24アルゼンチン代表に0-1で敗れた。多くの教訓を得た一戦について、CBで先発した板倉滉が振り返る。

上写真=0-1という事実を受け止め、次戦につなげたいと話した板倉滉(写真◎小山真司)

やっぱり絶対に勝ちたかった

「やっぱり絶対に勝ちたかったし、オリンピックで金メダルを狙っている中で、結果が全てという印象ですね。あの一本でやられて、こっちのペースになったときもありましたけど、最後を決め切れず0-1で終わってしまった。それが全てです」

 相手の攻めは一見、シンプルに映るが、そのタイミングや狙いどころの的確さ、強みを生かすスキルが一連のプレーには凝縮していた。板倉はパスの受け手となったバルガスにアプローチしたものの、進行を止めることができず、クロスを許した。そしてガイチに決められた。

「9番のターゲッターがいて、2列目からの飛び出してきた。タイミングも良かったし、右サイドバックの選手からのボールもすごく良かった。前半はそれで苦戦しました。でも、あそこは前線からプレスする中で、後ろをもう少しコンパクトにすればオフサイドを取れたシーン。逆にタイミングのいい相手に対してはしっかりついていかないといけない。そのうえで1対1で勝つ、マンツーマンで付くとか、それは今日、やらないといけないと思わされる試合でした」

 自戒しつつ、板倉は振り返った。最終ラインのプッシュアップは必要だが、前でプレスがかからなければ、裏を突かれるリスクにもなる。そこを見逃さない相手のうまさに、やられてしまった。

 後半は修正を施し、コンパクトに保ちながら前から相手にプレッシャーをかけた。「後ろが重くなりすぎないようにとハーフタイムに確認した。もう少しラインを上げてコンパクトにして、相手の最終ラインのところを潰しに行こうと。そこが少しハマって高い位置でボールを回せるようになりました」と、手応えを感じたが、その一方で攻撃面では「そこから2列目に良いパスを出せればよかった。それは次の課題」とフィニッシュゾーンに至るパス精度やアイディアの部分を板倉は改善点として挙げた。

 今回のU-24アルゼンチン代表の2連戦は、本大会と同様のスケジュールで設定されており、次戦には中2日で臨む。時間はない中、板倉は「もう一回しっかり話し合って自信を持ってプレスにいくところ、カバーするところ。あとはマークの受け渡し、ポジショニングのところのコミュニケーションは取りたい」と話した。本大会を想定するなら、敗戦を引きずらずに意識を切り替え、修正できるかどうかも試される。


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