サッカー日本代表は10日、アジア最終予選のインドネシア代表戦に臨み、6−0で快勝。遠藤航はこの一戦でキャプテンマークを久保建英に譲り、プレー。さすがの貫禄で攻守のバランスを取り、勝利に貢献した。

上写真=ボランチで先発し、フル出場を果たした遠藤航(写真◎毛受亮介)

引っ張っていく思いは練習から見せていた

 アジア最終予選のラストゲームを6−0と圧勝して終えた日本。今予選で見せてきた強さを改めて示したわけだが、これまでと大きく違う点があった。それはキャプテンマークを遠藤航ではなく、久保建英が巻いたことだ。その理由を遠藤が説明した。

「僕から提案したわけではなくて、監督が。僕が前日会見で鎌田選手がキャプテンをやったことについて話して、もっといろんな選手がキャプテンをやっていくのはいいんじゃないかみたいな話をしたのを受けて、監督が自分に対して、久保選手でキャプテンで行こうと思うけど、どう? みたいな話をしてくれて。僕も素晴らしい機会だと思ったし、久保選手も今回メンバーが変わった中で、自分が引っ張っていくんだという思いは練習の中から常に見せていたので。それは監督の信頼があるからこそ、今回そういう形になったのかなと思います」

 監督の申し出を現キャプテンが快諾し、久保がキャプテンマークを巻くことになった。そんな久保の姿はどう映ったのか。

「まだ似合ってないかなと思いますけど(笑)。まあまあ、でも今日はプレーは申し分ないというか、やっぱり個人の良さをしっかり出しながら素晴らしいパフォーマンスだったと思うし、こうやってキャプテンマークを巻いてピッチに立って、彼にとっても一つ成長を実感できたというか、そういった素晴らしい機会になったんじゃないかなと思います」

 当の久保は「僕自身キャプテンはあまりやったことがないですし、キャプテンキャラではないとは言いつつ、巻いたら巻いたで本当にちょっと緊張してファーストタッチをミスしてしまったくらい、重みがありました」と振り返っていたが、代表のキャプテンはやはり特別だ。

 この日の久保が、前節のオーストラリア戦では鎌田がキャプテンを務めた。それらは選手の成長、そしてチームの成長につながると考えて行われている。すべては目標であるワールドカップ優勝を成し遂げるため。

「そんなに簡単な最終予選ではなかったですけど、やっぱり一個一個しっかり勝っていく積み上げはしっかりやれたと思うし、日本の力を最終的にはしっかり証明できた最終予選だったのかなと思う。ただ、みんな満足はしてないというか、むしろここからだと思ってるんで、代表活動もそうですけど、クラブでしっかり高いパフォーマンスをキープしながらワールドカップに挑んでいくことをみんな意識してるのかなと思います。
 ワールドカップが決まって結果に一喜一憂しないようにと話しましたけど、やっぱり今回もそうで、内容にこだわるというか、とにかくディティールをどんどん詰めていくような作業というか、積み上げがしっかりできているとは思う。今回でいえば5バックの崩し方、最後のところだったり、守備でのスローインの守り方だったりとか、そこらへんを一個一個とにかく詰めていく作業をこれからやっていくのが大事」

 本大会まであと1年あるが、代表の活動機会自体はそれほど多くない。つまりは所属クラブで好調を維持することも重要になる。遠藤自身は去就について、「(状況は)何にも変わってないですね。もちろん移籍期間がまだ全然あるんで、別にオファーがあれば考えますけど、基本的にはリバプールでいいと思います」とコメント。現時点では、新シーズンも王者としてプレミアリーグを戦い、そして来年6月、世界一を目指してワールドカップに臨む青写真を描いていた。


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