サッカー日本代表は10日、北中米W杯のアジア最終予選(最終節)でインドネシア代表と対戦し、6−0で大勝。チームの4点目を決めたのが、右ウイングバックとして先発した森下龍矢だった。

上写真=出場3試合目で、代表初ゴールを決めた森下龍矢(写真◎毛受亮介)

右足ボレーで「この先につながる」ゴール

 55分だった。左サイドの町野修斗から上がったクロスに対して、右足を一振り。ダイレクトでとらえてボールをネットに突き刺した。森下龍矢にとって、代表初ゴール。

「ゴールシーンだけ切り取れば、やっぱりポーランドでもああいう形はいっぱいありましたし、落ち着いて点を決めることができたというのが総括になりますけど、それよりもやっぱり逆サイドにある時に、今回の試合も毎回入っていたので、それが結局得点につながったんじゃないかと思っています」

 チャンスを信じてゴール前にしっかり詰める。右のウイングバックとして先発した森下は、やるべきことをきっちりやり続けて結果につなげた。

「もともとサイドバックあがりなので、もちろん今はチーム(=レギア・ワルシャワ)でウインガーもやっているので、高すぎる位置でも低い位置でもプレーできるのは強みだと思うし、特に他の選手にないようなフリーランのところ。逆サイドのところに走っていくみたいなところが僕の強みになると思う。いい意味で他の代表のウイングバックの選手とは違う味を出せるんじゃないかなと思います」

 今回招集されていない堂安律や伊東純也との違いを自覚し、その違いを出していくことを考えて今回の活動に臨んでいた。オーストラリア戦では出番なしに終わったが、最終予選のラストゲームで先発し、結果を出した。

 以前は代表に来ても周囲のレベルの高さに萎縮したこともあったという。でも今は違う。 日本では5大リーグのニュースばかりが取り上げられるが、ポーランドの名門で14ゴール14アシストを刻んだ自信がある。

「ポーランドリーグってみなさん知らないと思うんですけど、レベルは高いと思うし、チェルシーに公式戦で勝てるチームはなかなかないと思うんですよ(ヨーロッパカンファレンスリーグ)。僕は誰から何と言われようとレギア・ワルシャワはいいチームだし、強いチーム、力のあるチームだと思っているので、ワルシャワから代表に選ばれて、結果を残したというのは1つの証明になったんじゃないかと思います」

 ワールドカップまで残り1年。「一歩リードという感じではないかもしれないですけど、自分の中ですごく手応えがありましたし、この1点を積み重ねていくこと以外、28歳の僕が上にいけるあれはないんじゃないかと思っています」 とサバイバルへの強い思いも口にした。ポーランドで攻撃能力を開花させ、きっちり数字を残して代表復帰を勝ち取った。

 結果が、自分の未来を作っていく。森下は新シーズンも引き続き所属チームで数字を残し、継続的に日の丸を背負うイメージを描いている。


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