カタール・ワールドカップに臨む日本代表メンバーが11月1日に発表され、GKシュミット・ダニエルが順当に選ばれた。9月のエクアドルとのテストマッチで見せた印象的なパフォーマンスを、ワールドカップの舞台でも披露するつもりだ。

上写真=エクアドル戦で好プレーを連発したシュミット・ダニエルが自信の選出だ(写真◎Getty Images)

「一番いいコンディションでいることが大事」

「呼ばれるかどうか、森保さんの間(ま)で緊張しましたけど、無事に呼ばれてホッとしました。やっとここから始まるという気持ちになりました」

 森保一監督はメンバーを発表するときに、はっきり、ゆっくり名前をかみ締めるように口にして、次の選手を読み上げるまでにじっくりと間を取った。川島永嗣……権田修一……そして自分。

 とはいえ、シュミット・ダニエルは選出される自信はあったという。

「そこまで不安は感じていませんでした。選ばれてほしいという思いはあったけれど、選ばれないという気持ちはありませんでした」

 ワールドカップ最終予選では権田修一が10試合中、9試合に出場し、1試合は川島永嗣。競争は激しい。だが、9月のテストマッチ、エクアドル戦ではPKストップをはじめとしてハイパフォーマンスを見せ、存在感を十分にアピールする90分になった。

「ほかに選ばれたキーパー2人と比べるのではなくて、それぞれが一番いいコンディションでカタールに行くことが、まずチームのためになることです。ほかのキーパーと競争するというよりは、自分が一番いいコンディションでいることが大事で、その上で誰を使うかは監督が決めることです。試合に出るためにはどうしたらいいかと考えるのはナンセンスで、考えないようにしています」

 まずはキーパーチームとしての「共闘」の意識を高めていく。

 2019年夏にヨーロッパに渡り、ベルギーのシントトロイデンで技を磨いてきた。

「割り切る力がついたと思います。ミスが起きたときに引きずっていたらキーパーは難しい。割り切って次に切り替えることは、ベルギーに来て、いろんな外国の選手のチームメートを見て学びました」

 心の成長で、ワールドカップ行きをつかんだ。

「キーパーにとっては大事なことです。ミスが重くのしかかるポジションなので、どう向き合うかは大切だと思います」

 手に入れた強い心とともに、カタールに向かう。


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