日本代表の遠藤航がブラジル戦に向けて意気込みを語った。過去の対戦で1度も勝利を挙げたことがなく、現在FIFAランキング1位の強豪国だが、「ビビらずにチャレンジ」して日本の現時点の力をぶつけることが重要だと強調した。

上写真=国立競技場で前日練習に臨む遠藤航(写真◎Getty Images)

どれだけ奪えるか、どれだけ関われるか?

 遠藤は、ブラジルを見上げてはいない。いかに戦い、勝利をつかむかを考えている。ヨーロッパに渡り、多くの経験を重ね、シュツットガルトでキャプテンを任されて、ブンデスリーガでは2年連続でデュエルの勝利数ナンバー1に輝いた。日本代表にとっては世界で戦う、何とも頼もしい存在は、当然リスペクトはしているものの、格好の対戦相手としてブラジルをとらえている。

 むろん、遠藤もブラジルに勝つことが簡単ではないことを重々承知している。だからこそ、腰の引けた戦いをせずに「これまでの積み上げ」をぶつけ、「前からいくことにビビらずにチャレンジしたい」と話す。それは今回の対戦で、日本の立ち位置をはっきりと知ることが重要だと考えるからだ。

 攻守の要のポジション、アンカーを務める遠藤の出来が得てしてチームのパフォーマンスにも影響を及ぼすが、守備では「ブラジル相手にどれだけボールを奪えるか」、攻撃では「間でボールを受けていかにビルドアップに関われるか」と、自身のプレーのポイントを説明。

 森保一監督や吉田麻也キャプテンも指摘するが、これまで強豪国と対戦する際の日本はボール奪取後の振る舞いにミスが出て、連続攻撃を浴びるケースが多かった。プレー選択や質を高めることが世界と伍していくためのカギ。そのプレーは遠藤がこの1年で磨いてきたところでもある。

「ブロックを敷いて押し込まれているときに、攻め急ぎすぎてボールを失うのはきつい。(カウンターを仕掛けるか、落ち着かせるか)そのバランスが重要。パスの選択肢を持ちつつ、ちょっとはがすというのは必要になる。そういう判断を持ってもいいと思っています」

 今月2日に韓国と対戦したブラジルはあまりハイプレスを仕掛けていなかった。日本戦も同様の戦い方で来るのか分からないが、いずれにせよ、日本の時間をいかにつくり出すかが、この試合の重要なテーマ。そして日本が好材料を手にするためには、遠藤の質の高いプレーが欠かせない。


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