カタール・ワールドカップアジア最終予選の最終戦で、日本はベトナムに1-1で引き分けに終わった。森保一監督は予告通りメンバーを大幅に変えてきたが、その一人が三笘薫。日本代表3試合目にして初めて先発し、フル出場したがゴールに絡めず、責任を感じていた。

上写真=三笘薫は代表で初めて先発フル出場でチャンスは作ったが決まらず(写真◎Getty Images)

■2022年3月29日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選・B組第10節(@埼玉スタジアム/観衆44,600人)
日本 1-1 ベトナム
得点:(日)吉田麻也
   (ベ)グエン・タイン・ビン

「引き出しが少なかった」

 三笘薫は日本代表出場3試合目にして、初めて「不発」に終わった。

 2021年9月のアウェーのオマーン戦でデビューして、伊東純也の決勝ゴールをアシスト。記憶に新しい3月24日のアウェーのオーストラリア戦では衝撃の2ゴール。ここまで2試合ではどちらも途中出場で試合を決める活躍を見せたが、ホームで初めて日本代表として、そして初めて先発としてピッチに立ったこの日は、結果を残せなかった。

「今日は引いた相手に対して引き出しが少なかったのと、後半に勢いを出さなければいけないと思っています」

 わずか19分にCKから先制ゴールを許すと、ベトナムは5バックで自陣に引きこもって守ってきた。左ウイングの三笘薫はドリブルで、あるいは左サイドバックで先発していた中山雄太とのコンビで守備網を破ろうと仕掛けた。開始6分には左からのロングドリブルで抜け出して中央にいた久保建英へ預け、あいさつがわりの突破を見せると、17分にもカウンターから中央で仕掛けて右の久保へ。33分には左で幅を取って柴崎岳からボールを引き出しておいて、ワンタッチでインサイドの中山を使うなどの工夫も見せた。

「後ろからビルドアップしていきましたけど、最後の質が足りなかったので、そこにフォーカスするしかない」

 後半にもサイドに張るだけではなくて、1トップの上田綺世に近い立ち位置を取りながら、途中交代で入った南野拓実や田中碧との連係を狙ったが、及ばず。

「自分自身はすべてが足りないのでレベルアップすることと、最後のゴールにつながるプレーをしなければいけない」

 先発として何ができるかを示す必要がある、と意気込んだ待望の「ホームデビュー」。望む結果にはならなかったが、本大会へ向けて必要なことはこの90分で見えた。


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