日本代表は27日、カタールW杯のアジア最終予選、中国戦に臨む。チームの得点源ながらここまで最終予選4試合に出場し、無得点の南野拓実が試合を前に取材に応じた。簡単ではない相手からゴールを奪うにはさらなる「共通理解」が必要だと語った。

上写真=中国戦に向けてトレーニングする南野拓実(写真◎小山真司)

間で受けるのか、サイドに張るのか

 最終予選は、ここまで1点差ゲームが続いているが、毎度複数得点で勝てるほど、簡単な舞台ではない。2次予選までゴールを量産してきた南野拓実も、最終予選に入ってから出場した4試合では2アシストを記録したが、ノーゴールに終わっている。

 10月のオーストラリア戦以降はチームが4-3-3を採用し、ポジションが左ウイングになった影響も少なからずあるだろう。南野自身は「2次予選のときとは違って、相手のレベルも高い。少ないチャンスの中、決めることが大事」と得点への意欲は依然として持ち続けており、「共通理解が必要で、攻撃では自分たちの長所を出せるかどうかですが、最終予選ではみんなの良さは出ていないと思います。相手によっても、間で受けるのか、サイドで張って崩すのか、自分の中でも迷いがあった。全体として良さを出せるよう考えているし、短い(準備)期間でも合わせていけたらと思います」と状況を前向きにとらえている。

 中国戦、サウジアラビア戦と続く今回のシリーズはいずれもホームで戦う。中国相手にアウェー(中国の国内事情で中立地で開催)で1-0と辛勝、サウジアラビアにはアウェーで0-1と敗れた。ここはしっかり連勝を飾り、勝ち点6を手にしたいところ。日本はグループBで現在、カタールW杯の出場権を獲得できる2位につけるが、3位のオーストラリアとは勝ち点差1。取りこぼしは避けたい。

 とりわけ連戦の初戦は、南野がケガで出場できなかった昨年9月のオマーン戦も10月のサウジアラビア戦も惜敗している。「初戦はいつも難しい状況になる。それは僕もチームも感じていて、ただ準備期間は短いですけど言い訳はできない。短い時間の中で毎回本当に出来ることは全部やっているつもりですが、結果が全てなので。うまくいかなかったときに感じたのは、気持ちの部分。技術とかがすぐ良くなる訳ではないので、1試合、1試合の重要性を全員が意識して臨むべきかなと思います」と話し、今回初戦となる中国戦に向けて気を引き締めた。
 
 今回はこれまでチームを引っ張ってきたキャプテンの吉田麻也が負傷により不在で、もう一人のレギュラーCB冨安健洋もケガで招集外。チームにとっては大きな痛手だが、「キャプテンがいないことは、ネガティブな要素に感じるかもしれませんが、そういうときこそ、チームで一つにまとまるのが大事」と、不測の事態にも動じることなく、一丸となって勝利をつかみにいくと誓った。


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