カタール・ワールドカップ最終予選で、伊東純也が攻撃の要として機能している。快足を飛ばしてチャンスメーク、さらにはフィニッシュと、出場5試合で2得点1アシストを記録している。それでも「物足りない」のが伊東の自分への評価。中国とサウジアラビアとのホーム連戦で、さらなる結果を残してみせる。

上写真=伊東純也は「プレーでチームを引っ張っていきたい」(写真◎小山真司)

「自分が取ってやるという気持ちは常に持っています」

 伊東純也は結果で応える男だ。

 ワールドカップ最終予選に入ってから、出場停止だったアウェーのサウジアラビア戦を除いて5試合すべてに先発出場。9月の中国戦では右サイドを突破してからクロスを送って、大迫勇也のゴールをアシスト、1-0の勝利をもぎ取った。11月、ベトナムとオマーンのアウェー連戦はどちらも1-0で逃げ切ったが、ともに伊東のゴールで収めた勝利だ。

 出場した5試合で2得点1アシスト、日本が最終予選で奪った5つのゴールのうち、3つに関わっている。

「自分が取ってやるという気持ちは常に持っていますし、直接ゴールに関わるのが仕事だと思っているので、得点やアシストで貢献できればいいと思っています」

 ストレートに決意を込める。

 中国は昨年12月に監督が代わり、どんな戦術やメンバーで臨むか未知数だ。9月の対戦が参考にならない。

「相手が4バックか5バックかも分からないですけど、両方を想定してやりたいと思っているし、自分たちがうまくやればチャンスは作れるので、決めきることが大事です」

 相手の戦い方の違いによって慌てさせられるようなナイーブさはない。それでも、自分への物足りなさは感じているという。

「コロナにかかったり練習できなかったりで、コンディションの面では自分のパフォーマンスに納得していません。いま結果はついてきていますけど、もっとできるというのが率直な自分の感想です」

 2得点1アシストではまだまだ足りないのだ。

 4戦目のオーストラリア戦からは選手の配置に変化を加え、4-3-3をベースに組んだ。それまでの4-2-3-1と明らかに異なるのが、中盤から前の立ち位置や役割だ。快足を飛ばす伊東にとっては、より持ち味を出しやすくなったかもしれない。

「やることは変わらないですけど、いまやっているフォーメーション(4-3-3)の方がサイドにいる機会が多いと思います。4-2-3-1だとサイドハーフという感じですけど、4-3-3だとウイングとしてサイドを突破する形が多くなったと思います」

 鬼に金棒、だろうか。

 ワールドカップ最終予選は残り4試合。このホーム連戦を確実に勝ち点6につなげるためにも、「ウイング伊東」の高速突破が最大の武器になる。

「主力だからということは関係なく、代表に選ばれたからにはみんなの力で勝ち取るものです。自分も最初は試合に出てないときもありましたけど、そこでもみんなでやるものだと思っていましたし、試合に出ている選手も出ていない選手も、今回は選ばれていない選手も含めて全員で目指すべきものです。もちろん、出ている選手はより一層、責任感を持ってやらなければいけないですけど、みんなで戦う意識です」

 すべての人に背中を押されて、高速突破がますますパワーアップする。


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