上写真=合宿2日目、中国戦に向けてトレーニングする久保建英(写真◎小山真司)
代表の4-3-3については自分は新入り
日本代表は4-3-3のフォーメーションを導入したのはサウジアラビアに敗れ、後がなくなった昨年10月のオーストラリア戦からだった。以降はその新フォーメーションをベースに戦っているが、ケガもあり、昨年9月以来4か月ぶりに復帰した久保にとって、代表では未経験の陣形になる。
未経験と言ったのは、バルセロナ時代に経験済みだからだ。
「小さいころはインサイドハーフの右で出ることが多かった。代表では、インサイドハーフというより、3ボランチ気味になっていると思いますけど、前に厚みをかけていくなら、もっと上がったほうがいいかなとは個人的に思っています」
久保の指摘通り、ここまで中盤の逆三角形を先発で構成してきたのは、遠藤航、守田英正(柴崎岳)、田中碧といずれもボランチだった。フロントラインに積極的に絡む攻撃的なキャラクターの選手はいない。そうした事情を踏まえて、自身のプレーをイメージしていた。
「そもそも4-3-3でプレーするチームは、たぶん世界でも限られている。圧倒的にボールを保持して、ポゼッションに絶対的な自信を持っているチームしか、僕はあまり見たことがないので。すごく難しいフォーメーションではあるなと思っています」
日本もまたその運用方法を習得している段階。どんなフォーメーションも一朝一夕でスムーズに活用できるわけではない。「新しいフォーメーションにして最初からうまくいったら、そんな簡単なことはない。新しいことにチャレンジするというのは、平たんな道のりではないし、難しいこともあると承知の上で、監督も(採用)したと思います。試合を見てもらって、僕も久しぶりで、4ー3ー3については新入りみたいなもの。僕も楽しみですし、(見る方にも)楽しみにしてもらって」。
気負うことはよくないとも話した久保。「いつも通りの試合の入りをして、いつも通りの準備をして、いつも通りのパフォーマンスを発揮する」べく、自然体で中国戦に向かう。