日本代表は21日、流通経済大と90分の練習試合を行ない、17日から始まった合宿を打ち上げた。今回選出されている選手全員がプレーし、前半3点、後半4点を記録。新たな選手の台頭が期待された国内組の合宿で、目立ったのは代表常連選手の充実だった。

上写真=前線でさすがの存在感を示した大迫勇也(写真◎高原由佳)

存在感を示した代表常連組

 17日から始まった合宿の最終日、日本代表は大学チームと練習試合を行なった。フォーメーションは4-3-3で前半45分に出場したのは、GK田権田修一、DFは右から酒井宏樹、中谷進之介、谷口彰悟、長友佑都、MFはアンカーを稲垣祥が務め、右インサイド脇坂泰斗、左インサイドを江坂任、そして前半は3トップを右から武藤嘉紀、大迫勇也、相馬勇紀が組んだ。

 4日間の合宿について「密度が濃かった」と振り返った大迫のゴールで口火を切った日本代表は、相馬、武藤が続き、前半で3ゴールを記録。強度の高い練習を続けてきた成果をきっちり出した。あくまで大学生が相手とはいえ、コンディションと強度を上げてプレーするという狙いは十分に果たされたと言えるだろう。大迫のほか、長友、酒井ら代表常連組はさすがの存在感だった。彼ら以外でも繊細なタッチと的確な位置取りが光った脇坂、突破力を示した相馬、安定した守備とパス出しを見せた谷口、アグレッシブな姿勢でゴールを生んだ武藤のプレーが印象的だった。

 チームは後半も同じく4-3-3で臨んだが、顔ぶれを大きく変えた。GK権田は変わらずそのままプレーし、DFは右から山根視来、谷口(60分に大学生に交代)、西尾隆矢、佐々木翔、MFはアンカーに松岡大起が入り、右インサイドに渡辺皓太、左インサイドは鈴木唯人が担った。3トップの右ウインは脇坂(60分にトレーニングパートナーの佐藤恵允に交代)、上田綺世、荒木遼太郎が務めている。

 開始直後は相手を押し込み、上田、渡辺がゴールを重ねたものの、メンバー交代があった60分過ぎからビルドアップで引っかかるケースも散見した。上田は荒木のクロスに飛び込んで、この日2点目を挙げ、さらにPKも決めてハットトリックを達成。渡辺も1得点1アシストと気を吐いた格好だが、チームとしては難しい時間も長く、後半に登場した選手たちは十分にアピールできたとは言いがたかった。

 メンバー構成の問題は当然あるものの、前半に比べると敵陣でのボール奪取時に連動できない場面やビルドアップでのミスが目立った。内容面ではやはり大迫や長友ら代表常連組がピッチにいた最初の45分の方が充実していたと言える。

 来週から始まる最終予選には、これまで代表の主軸を担ってきた吉田麻也や古橋亨梧、三笘薫、室屋成らがケガのために参加できない見込みだ。今回の合宿ではオフ明けの国内組のコンディションを上げる狙いと最終予選に臨む選手を選考する意図もあった。

 欠場する海外組の不在の補い、チャンスを生かして台頭する選手に期待したいと森保一監督は合宿前の時点で話していた。はたして、お眼鏡にかなった選手はいたのかーー。中国、サウジアラビアと重要な連戦を戦うメンバーは、明日22日に発表される。


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