上写真=どこのポジションでも自分らしさを出すと語った江坂任(写真◎山口高明)
自分なりのプレーをしたい
代表に招集されたのは昨年3月以来。その間に江坂は所属を柏レイソルから浦和レッズに変えた。自然、チームが求めるプレースタイルも大きく変わり、江坂自身のプレーポジションもトップ下だけに留まらず、前線もこなすなど変化した。本人はこうした変更に適応するために「課題を感じている」と話すが、昨シーズン終盤はビルドアップにスムーズに関わり、フィニッシュに顔を出すプレーが実に浦和で効いていた。
江坂が持つプレーの幅は、日本代表でも存分に生かせるかもしれない。17日の練習ではハーフコートで行なわれた11対11の練習で4-3-3のインサイドハーフを務めた。所属チームとは異なるポジションながら「最初の立ち位置は違いますが、浦和も流動的にポジションを変えるし、周りの選手もコミュニケーションを取ってくれるので、うまく入れている」と説明。1トップでプレーすることについても、「サコくん(大迫勇也)や(上田)綺世と同じプレーはできない。そこは自分なりのプレーができれば」と自らの特長を発揮したいと語った。
機に臨み時に応じてシュート、アシスト、スペースメイク、ビルドアップを選択することができるのが江坂の強みだ。シュート精度の高さは合宿初日の練習でもしっかりアピールしていたが、18日に行なわれたゲーム形式の練習では上田と2トップを組み、ふわりと浮かしたシュートでGKをかわし、1ゴールを決めた。
カタールW杯に対する思いを聞かれると、先のことを考え過ぎず、「目の前のことに集中してやっていく」と江坂。代表でも所属チームと変わらぬスタンスで「与えられたポジションの最善」を求め、自らの力を示していく。