日本代表のMF守田英正は3日、カタールからオンラインで取材に応じた。2日夕方にポルトガルから直接現地入りし、試合の準備を進める。欠場したオマーン戦で感じた改善点と7日の中国戦に向けたポイントについて語った。

上写真=カタールからオンラインで取材に応じた守田英正(写真◎スクリーンショット)

ピリッとさせたいと思います

 所属するポルトガルのサンタクララで現地29日夜の試合に出場した守田は、物理的に2日に行なわれるオマーン戦の出場することができなかった。日本政府が定めるルールにより、コロナ禍で試合出場のためには日本時間の30日夜までに帰国しなければならなかったが、間に合わないからだ。

 そんな自身の境遇を考えても守田はこの夏に「いち早くステップアップしたい気持ちもありましたけど、事情もあって移籍できなかった」と語った。

「(今年3月の)韓国戦のときもチャーター機を用意してもらったり、今回のオマーン戦に合流できなかったり、(所属するサンタクララが)島のクラブで迷惑かけている部分もあるので、早くステップアップしたいという思いはありました。ただ今回はこうなったので、またクラブで頑張って活躍するだけだと思います」

 サンタクララに留まる以上、チームの勝利に貢献し、今後もステップアップを目指してプレーを続けていくと話したが、今回、出場できなかったオマーン戦についてどう見ていたのか。あくまで外から見た印象で実際の状況がどうかは分からないと断ったうえで、率直の感想を口にした。

「ピッチコンディションとか、雨ですごく見ていてやりづらさは感じましたし、あとはコンディションの問題とか多々あったと思いますが、なかなかやりたいことができずに、自分たちのやりたいことを相手にさせてしまったなと試合を見て思いました。良くない試合だった」

 守田の指摘通り、日本はやりたいことを相手にさせてしまった。

「一人ひとりのやるべきこと、タスクと仕事量がなかなか果たせていなかったと率直に思います。普段ならありえないミスだったり、してはいけないミスが90分の中でいくつか見られたので、そこを直さないことには、流れはつかめない。細かい部分というよりも一人ひとりが与えられた仕事に向き合って、それをこなすことが大事」

 自身が務めるポジション、ボランチについても言及した。

「前に絡む回数が少なかったし、相手が真ん中を閉めてきたというのはありますが、90分の中で舵を取る役割は担えていなかったと思います。守備もそこまで圧をかける、フィルターをかけるような働きもできていたかというと、ちょっと本来の2人の活躍には至らなかったと思いました」

 いろんな条件が重なった部分はあったにせよ、力を発揮できなかったのは事実だ。守田は自分がピッチに入ったら、とイメージしていた。

「相手が強くなるほど、簡単に縦パスは通らない。うまく幅を取ったり、相手にとって嫌な立ち位置、人に使わせるスペースをつくる立ち位置を共有できないと、なかなか僕たちが描く縦に速い攻撃を仕掛けられないので。それは誰かが足りないというよりは、共有力の問題。みんなが同じ絵を描かないといけない。自分が入ったら、まず立ち位置の修正を必ず声をかけてしたいと思っています。あとはボランチが重かったりとか横並びになり過ぎていたので、かき乱すような動きや、縦関係や斜めのようなポジショニングを取ることが必要になってくると思っています」

 攻撃の立ち位置は良い守備を実践することにもつながる。ボールの失い方が悪く、オマーンに何度も進入を許したが、「攻撃の段階で立ち位置が悪いとすぐに守備に切り替えられない守備になってしまう。攻撃の時にいかに良いポジションを取って攻撃できるかだと思います。それが組織的な守備につながっていく」と守田は改善点を挙げた。

 オマーン戦を落としたことで、次戦の中国戦は勝ち点3の獲得がマストだと言っていい。重要な試合に向けて、守田は言った。

「ピリッとさせたいとは思います。もちろん(オマーン戦でも)100パーセントの能力を、コンディションがどうであれ、そのときのベストメンバーでベストのパフォーマンスをしたのは分かります。それでも最終予選という大事な大会の初戦で敗れて、次は絶対に勝たないといけない状況になりましたし、自分が入ることによって少しでも雰囲気をいいものにできたらと思っています」

 そもそも緊張感のある試合にワクワクするタイプだという。「これまで代表ではなかなか経験してこなかった」というプレッシャーのかかる一戦を前にしても、守田に動じるところはない。「結果にフォーカスしたいですし、それがすべて。一つでも勝利を重ねて、早く(W杯出場を)決めたいと思います」。強い思いを持って、守田は中国戦に向かう。


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