日本代表が10月9日にカメルーンと、13日にコートジボワールと対戦する親善試合。チーム力アップに貴重な実戦の場となるが、だからこそ酒井宏樹は「チームとして」のあり方に心を配っている。今回の活動をどう過ごすだろうか。

上写真=リラックスと集中のメリハリ。酒井はチームのためにプレーする(写真◎JFA)

「刺激し合えればいいと思っています」

 フランスの名門、オリンピック・マルセイユにすっかり根を下ろした感もある。今季で早5シーズン目。昨季は負傷もありながら、ずっとレギュラー格として戦ってきて、今季も6試合すべてに先発して、5試合にフル出場と不可欠な存在だ。

 そのマルセイユに今季、長友佑都が加わって、チームメートになった。今回も一緒に日本代表に選ばれながら、残念ながら長友はコンディション不良で不参加となった。

「佑都くんはモチベーション高くやってますよ。いい刺激しかもらっていないです。一緒にいられて光栄ですね。今回は代表に来ることができなくて、本人が一番残念がってますよ。また一緒に代表に来ることができるように、僕もまた頑張ります」

 そんな日本代表の活動は、昨年11月以来だからおよそ1年ぶりで、これから先の活動もまだ決まっていない。だから、この機会を大事にしたい。

「皆さんが盛り上がるのは序列争いだと思うんですけど、クラブでやっていることを認められて代表に来るわけで、代表のために戦っているので、バチバチした序列争いは僕は求めていないんです。求めているのは結果だけですね」

 今回は菅原由勢(AZ=オランダ)が初めてA代表に呼ばれていて、同じ右サイドバックだからライバル。ただ、高め合うという関係性を念頭に置いて、「チームですし、教えることはないですけど学べることもありますから、刺激し合えればいいと思っています」とちょうど10歳年下の菅原との共闘を誓う。

 一緒に高めていくという意味では、同サイドのサイドアタッカーとの連係も大事になってくる。今回の選出メンバーでは、伊東純也、堂安律、久保建英あたりが「パートナー」として考えられそうだ。

「実際にちゃんとできているかどうかは分からないですけど、気をつかっています。彼らのストロングが出るように、そしてウイークは補ってあげる関係でいたい」

 ここでもやはり「チームとして」の思いがにじみ出る。

「身体能力には自信はあったんですけど、フランスでプレーしていて自分より速くて高く跳んで、という選手がたくさんいて、彼らをどうやって止めるかに気づけました。今回も刺激がありますね」

 カメルーン、コートジボワールというアフリカの強国との2試合が、フィジカル自慢の酒井の心を躍らせている。


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