7月20日は、2023年のFIFA女子ワールドカップ開幕までちょうど1年。日本女子代表(なでしこジャパン)は19日、EAFF E-1サッカー選手権2022決勝大会の初戦で韓国に2-1で勝ったことで、世界への挑戦に勢いをつけた。残り1年、世界一を獲得するために充実の日々を過ごしていく。

上写真=ワールドカップまで1年のこの日、猶本光が改めて世界一への思いを語った(写真◎スクリーンショット)

「日本の女子サッカーの価値を上げるために」

 2023年の女子ワールドカップまで、あと1年。長いようで短いこの期間に、どれだけチーム力を上げてその日を迎えることができるか。そのために、7月19日に開幕したE-1選手権の優勝は絶対目標だ。

 池田太監督は選手たちに「残り1年」を意識付ける。大会までにどれだけチームとして活動できる期間があるか、大会の概要はどうなっているか、などをミーティングで語りかけ、心身ともに最大限のパワーアップを促しているという。

「一人ひとりの経験値や技術、パワーなどを伸ばせていけるので、時間を有効に使って日常を大切にしてほしい」

 1月にAFC女子アジアカップで引き分けに持ち込まれた韓国を相手に、今回のE-1選手権の初戦で勝ちきった。前回と同じように一度は追いつかれ、決して主導権を握ったゲームにはならなかったものの、宮澤ひなた、長野風花が少ないチャンスを確実にゴールに結びつける勝負強さを見せて2-1で逃げ切った。ロングボール主体でパワープレーを仕掛けてきた韓国にひるまずにそんな戦い方ができたことは、「1年前」の収穫として挙げられるだろう。

 もちろん、そこで満足するわけにはいかない。続くチャイニーズ・タイペイ、中国にも勝って3連勝で優勝を狙う。そして、さらにその先を見据える思いを、猶本光が代表して口にした。

「ワールドカップに出場すること自体がゴールではありません。2011年にワールドカップで優勝して私たちの環境が変わったと感じているので、代表選手は日本の女子サッカーの価値を上げるためにプレーしています」

「いま自分がその立場にいて、もう一度ワールドカップで優勝することで、2011年から比べたら衰退している日本女子サッカーを盛り上げて価値を上げていきたいと思っています。そのためには、自分が出たチャンスをつかみ取るためだけにやるというよりも、その後のことを考えて優勝することを考えています。大会のメンバーに入る入らない、ということよりも、もし入って試合に出たら自分がいいプレーをして日本が優勝できるように」

 池田監督も「選手が輝いて、喜ぶ姿を発信することが大事です」とその重責を受け止める。もう一度、頂点へ。

 1年後、オーストラリアとニュージーランドで世界一に挑む舞台が幕を開ける。


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