AFC女子アジアカップがいよいよ今日、20日開幕する。ここでは女子サッカーのアジアナンバーワンを決める大会の見どころや注目選手を挙げ、複雑なワールドカップ出場権獲得の条件についても整理する。

上写真=オーストラリアのキャプテン、サマンサ(サム)・カーは今大会も注目選手の一人だ(写真◎GettyImages)

大会フォーマットは?

 なでしこジャパンが大会3連覇に挑む『AFC女子アジアカップ2022』が20日に開幕する(1月20日ー2月6日)。女子アジアカップはアジアナンバーワンを決める大会で、2010年からは4年に一度、開催されている。今大会は参加国の数が8チームから12チームに拡大。前回大会優勝の日本、同準優勝のオーストラリア、同3位の中国、そして開催国のインドは予選を免除され、予選を勝ち抜いた8チームと優勝を争う。

 大会はグループステージ(GS)とノックアウトステージに分かれ、GSでは、12チームが4チームずつ3つのグループに分かれて総当たりのリーグ戦を戦う。各組の上位2チームと、各組3位の中から成績上位の2チームの計8チームがノックアウトステージへ進む。

 その後は決勝までトーナメントとなるが、争われるのは優勝だけではない。開催国としてすでに出場権を手にしているオーストラリアを除く成績上位5チームに、来年の女子ワールドカップ2023へのチケットが与えられる(同6、7位の2チームは大陸間プレーオフに回る)。また、大会期間中にオーストラリアの成績次第で、女子ワールドカップの出場権をかけたプレーオフが開催される。

 ここでは大会全体の展望として、日本以外のグループを中心に見てみたい(日本のグループCは展望記事で詳報)。

A組は中国が頭一つ抜けている

画像: 中国のキャプテン、ワン・シャンシャン。日本が警戒すべき選手の一人だ

中国のキャプテン、ワン・シャンシャン。日本が警戒すべき選手の一人だ

 グループAは、FIFA女子ランキング順で、中国(19位)、チャイニーズ・タイペイ(39位)、インド(55位)、イラン(70位)。東京五輪出場国の中国が一歩リードしている。FWでは、何度も日本と対戦経験のあるワン・シャンシャン、さらにワン・シュアンは、正確無比な左足のキックがあり、東京五輪では主に右サイドハーフでプレーしていた。

 2位争いの中心はチャイニーズ・タイペイか。マイナビベガルタ仙台レディース(現・マイナビ仙台レディース)で指揮を執った越後和男監督が、2019年に就任。その年の暮れにE-1決勝大会で、高倉麻子前監督率いるなでしこジャパンと対戦した(日本7-0チャイニーズ・タイペイ)。また、東京五輪の3次予選では、タイを1-0で破っている。

 18番のゴールキーパー、チェン・スーユは、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースに所属するWEリーガーだ。また、1番のツァイ・ミン・ジュンも、なでしこリーグ入りを目指すFCふじざくら山梨に昨季まで所属していた。この、チャイニーズ・タイペイに追いすがるのが開催国のインドと、予選で前回開催国ヨルダンをPK戦で退けてきたイラン。日本が1位抜けした場合、このグループの3位とベスト8で戦う可能性が高い。


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