なでしこジャパン(日本女子代表)GK田中桃子が、大舞台を楽しみに待っている。デビューを果たしたばかりで、今回の女子アジアカップは初の国際大会。経験豊富な先輩GKとの争いに挑み、試合出場の機会をうかがっている。

上写真=昨年11月にデビューしたばかりの田中。アジアの舞台で出場機会をつかめるか(写真◎山口高明)

「クロスボールへの飛び出しに自信」

「A代表で初めての大会なので、本当に楽しみです。自分がトップレベルの環境で、どこまでできるんだろうという思いを、ずっと持っています。こちらに着いてから、みんなで練習して気候にも慣れてきて、コンディションも少しずつ上がってきていると感じます」

 オンライン会見で見せる笑顔から、充実ぶりが伝わってきた。なでしこジャパンは国内合宿の後、現地時間17日に開催国のインド入り。21日のミャンマーとのグループステージ初戦に向けて最終調整を進めている。

 池田太監督就任後、なでしこジャパンに初招集。西入俊浩GKコーチからは「『良い準備を』と常に言われていて、準備のスピードや質は、自分の中でも慣れてきたと思っている」という。昨年11月の欧州遠征のオランダ戦で国際Aマッチデビューを果たし、0-0の引き分けで無失点に抑えた。「試合後に『ナイスクリーンシート』『よかったよ』と太さんから声を掛けてもらったり、スタッフの方も良い声掛けをたくさんしてくれる」という環境で、着実に力を伸ばしている。

 経験豊富な選手たちと活動をともにしながら、「一番感じているのはコミュニケーションの量。少しでも気になるところがあったら声を掛けて、解決してから次のプレーに向かうのは、みんながやっている」と驚く。と同時に「自分もどんどん発信していかなきゃと思う」と語り、先輩たちの背中から多くを学んでいる。

 GKは、池田咲紀子と山下杏也加を加えた3人。2人の先輩は国際Aマッチ経験が豊富で、東京五輪にも出場しているが、定位置を争うライバルでもある。「2人とも本当に能力が高いですが、自分はクロスボールへの飛び出しに自信を持っています」と語り、2人に対抗するためにも「オランダ戦ではあまり(そういうシーンが)なかったので、トップレベルでどれくらいやれるのかは分からないですが、それをいかに発揮できるか」が大事だと強調した。

 21歳の若さだが、気後れはしていない。「日本の後ろを守るためには、下だからとか、初めてだからとかは気にしてはいけないと思っている。ピッチに立ったら、自分にできることを精一杯やっていこうと思う」と力強く語り、ポジション争いとチームへの貢献に全力を尽くす考えを示した。


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