なでしこジャパン(日本女子代表)は25日、遠征の地オランダで、アイスランド女子代表と国際親善試合を戦った。新体制となって初めての試合だったが、0-2で敗れることになった。この試合では1点を追う後半途中から出場した宮澤ひなたが、一夜明け、オンライン取材に応じた。

上写真=宮澤はアイスランド戦の後半途中からピッチに立ったが、「もっとやれた」と振り返った(写真◎スクリーンショット)

「日本の良さであるパスと動きの精度を高める」

 池田太監督体制での初陣となった25日のアイスランド戦で、なでしこジャパンは0-2で敗れた。2失点とも自分たちの左サイドのスペースをシンプルに、そしてパワフルに突かれた形による失点だった。一方、日本は無得点に終わったが、高い位置での攻守の素早い切り替えからスピーディーな攻撃を見せることができていた。

 1点を追う57分から出場した宮澤も、前半のチームの戦いぶりを「太さん(池田監督)になってから初めての国際親善試合。次の大会(1月のアジアカップ)まで試合数が限られているなか、いろんな選手と合わせていかなければいけない状況でみんながトライしようとしていた」とベンチから見て、「速くて強いアイスランドに対して、連動したプレーが多く、距離感が良くできていた」と分析した。ほかにも、積極的に遠目からシュートを放ったり、結果的にはオフサイドになったが、相手の背後をとってシュートに至る惜しい形もつくっていた。

 いい形で攻撃できていた。だが、最後までゴールを奪えなかった。宮澤自身も流れを変えるべく右サイドハーフで途中出場し、攻守に奮闘したものの、決定的な仕事はできなかった。宮澤は「右サイドハーフとしてやるべきプレーがイメージできていた」という。しかし、味方や相手との兼ね合いでうまくいかないところが多々あったと反省点を口にした。だからこそ、「常に顔を出して、自分がボールを持ったらどの味方が空くのか(を見る)。逆に、前を向いてもっと仕掛けられたとも感じている」と修正のポイントを挙げる。つまり、「もっと顔を出して、もっと仕掛ける」プレーを増やしていくことを次の課題として掲げた。

 なでしこジャパンが29日に戦う相手はオランダ女子代表だ。FIFAランキング4位の実力もさることながら、アイスランドと同様に、「速くて大きい」チーム。今後、ワールドカップや五輪で上位進出を目指す上で、避けては通れないヨーロッパの強豪だ。「日本の良さであるパスと動きの精度を高めないといけない。アイスランド戦では、ちょっとしたズレがあり、ゴール前での精度を欠いていたところもあった。精度を高めていけば、体の大きな選手相手にもできると思う」。準備期間は短いが、宮澤が指摘するように細かい部分の精度をより高められれば、池田新体制での初ゴール、初勝利が近づくだろう。「率直に言って、もっとできた」と振り返ったアイスランド戦だからこそ、感じた課題を次のトレーニングにぶつけ、チームとして修正していく。


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