なでしこジャパンに隅田凜が久々に帰ってきた。2022年1月のアジアカップへ向けた強化の一環として、池田太監督が就任して迎える最初の遠征に選ばれた。ゴールに迫ることを見据えながら、ボールを奪ってからの次の一歩を大切にしていく。

上写真=隅田凜が久々になでしこジャパンへ。このチャンスを逃さない(写真◎JFA/PR)

「同じことを繰り返してはいけない」

「課題が出たらいいというわけではないですけど、できなかった、という後悔がないようにしたいと思っています」

 隅田凜のオランダ遠征の目的ははっきりしている。やりきること、だ。なでしこジャパンの一員としてピッチに立てば、2018年夏のアジア大会以来。3年以上、間があいてしまった。

 その後、2019年に所属クラブを日テレ・ベレーザからマイナビベガルタ仙台へと移して、新しい挑戦を始めた。それがようやく、なでしこジャパンへの道へとつながった。

「チームで結果を残せていなかったのも大きな要因だと思いますし、自分も納得したプレーができていませんでした。いまこうやって選んでもらって、同じことを繰り返してはいけない」

 もう、この場所から離れるのはごめんだ。だから、新生なでしこ立ち上げのタイミングで「復帰」したいまこそが、勝負のときなのだ。「いろいろ考えすぎるよりは、とにかくアグレッシブにチャレンジしていきたい」と前のめり。来年1月のアジアカップを見据えてオランダ遠征の2試合に向き合い、「目の前に大きな大会が待っているので、自分の力が試されると思います。競争があるので先のことは考えていませんが、いまが大事だと思うので、しっかりアピールしてこの合宿でやっていきたい」と覚悟を決めている。

 池田太監督はテーマの一つに「奪う」を掲げていて、ボランチの隅田としてはそこがアピールのしどころ。だが、競争に勝つにはその先が必要だ。

「毎日ミーティングでも最後のゴール前での崩しやアイディアは共有してから練習に入っています。これまでの試合でも、日本はボールを持っているけれどゴールまで行けないことが課題でした。仕掛けること、ゴールを意識したプレーをすることが必要だと思いますし、フォワードだけではなく後ろからどんどん狙っていって、奪ってからの速い攻撃が大事になってくると思います」

 奪って、仕掛ける。隅田がオランダの地で見せるのは、それだ。


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