なでしこジャパン(日本女子代表)は11日、パナマ女子代表に7-0と快勝したが、チームの2点目をスコアしたのが、右サイドバックの清水梨紗だ。パラグアイ戦から中2日での試合になったが、再び先発フル出場して勝利に貢献した。

上写真=パナマ戦で先発フル出場を果たした清水梨紗(写真◎小山真司)

■2021年4月8日 国際親善試合(@国立競技場/観衆4,036人)
日本女子 7-0 パナマ女子
得点:(日)菅澤優衣香、清水梨紗、長谷川唯、菅澤優衣香、籾木 結花、菅澤優衣香、杉田妃和

中2日で再び先発フル出場

 ただの大勝ではない。前回の反省点をしっかり修正しての大勝だ。3日前に7-0で勝利したパラグアイ戦では、ラインのばらつきがあり、セカンドボールを拾えない場面があった。そして攻撃では途中で少しペースダウンし、そもそものプレー精度の面にも課題が出た。

「ディフェンスラインのラインコントロールと、1列目と2列目も一緒に下がるようにというのは、意識して今日の試合に入りました」

 清水が明かした通り、パナマ戦ではコンパクトな陣形を維持し、ボールの回収がしっかり行なえていた。さらに、「相手に合わせずに自分たちは前からドンドン取りに行ったり、90分間ハードワークしてやっていくと意識してやっていたので、相手の強度が上がってきたら難しいこともあると思うけど、強度を低くしないのはチームとして意識してやっていました」と気持ちのベクトルの維持にも努めた。その結果が、2試合連続の大勝につながった。

 清水は右サイドバックで先発し、同サイドで縦関係にになる籾木結花がボールを持つと、果敢に攻撃参加した。監督から「流動的に動いていい」と言われていたと説明したが、タイミングの良いインナーラップとオーバーラップで相手のウイングを引っ張り、攻撃に厚みも加えた。前半16分には代表初ゴールも決めている。

「ポジションを中めにとっていて、来そうだなと思って走っていたら、(菅澤)優衣香さんが良いボールをくれました。ゴールを決められて本当に良かったと思う」。チャンスを感じる感覚も冴えていた。

 清水にとっては2試合連続の先発フル出場。運動量をピッチでしっかり示し、タフネスぶりを発揮した。五輪本大会も同じ中2日で試合が続くことを考えれば、良いシミュレーションになったことだろう。
 
 今回の4月シリーズの2試合は格下との対戦となったが、新型コロナウイルスの影響もあり、6月シリーズも来日できるチームは限られる。その中でいかにチーム力を高め、自身を向上させていくかが今後の重要なポイントだ。その点について清水は「練習中の強度をもっと高くしないといけない。シーブリーズカップの試合を見るので、その試合を見ながら、自分はこのときこうだったよという話もします」と強豪との対戦をしっかり想定する。大勝にも慢心なし。初ゴールにもおごりなし。そして五輪への準備も、清水に怠りなしーー。


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